本体から離れた東海・四国でも…各地で『線状降水帯』発生 台風10号影響は広範囲に【報道ステーション】(2024年8月29日)

台風10号は29日朝、鹿児島県に上陸しました。宮崎県では竜巻とみられる突風が発生。線状降水帯が発生した徳島県では住宅の屋根が崩れて1人が死亡しました。

一方、台風の影響は遠く離れたところでも出ています。東海道新幹線は、静岡県内の大雨のため全ての運転を取りやめました。東京都内でも局地的に激しい雨が降っています。

進路の予測が難しく、迷走する可能性すら出ている台風10号。今後も厳重な警戒が必要です。

■東海道新幹線運転取りやめ

台風からはまだ遠く離れていますが、静岡市は一時、和田川周辺に警戒レベル5にあたる『緊急安全確保』を発令しました。

東海道新幹線は30日始発から一部区間で計画運休する予定でしたが…。

車内アナウンス
「現在、掛川駅から静岡駅間において大雨が降っておりますため、次の浜松駅でこの列車は発車を見合わせます。現在のところ、発車予定時刻は未定です」

静岡県内では断続的に強い雨が降り続いていて、29日は午前中から運転見合わせと再開を繰り返していました。そして午後7時前、JR東海は29日中に雨量が規制値を下回る見込みが立たないとして、全線での運転取りやめを決めました。

愛知から来た家族
「本当は29日はディズニーに泊まって、30日に遊んで、31日に帰る予定。(Q.それがどうなった)遊んでいる間に30日(の新幹線)が運休になってしまったので。日帰りで帰るはずだった。(Q.それがまたどうなった)また新幹線が止まっちゃったので、夜行バスが取れないかと。ディズニーのホテルをキャンセルしたので、泊まってくれば良かったかなとも思うが後の祭り」

スイスに向かう孫と祖母
「東京まで新幹線で行って、飛行機でスイスまで行く予定。音楽の合宿みたいなのがあって、2週間ほど参加する予定。マリンバ」
「1人での(海外が)初めてなので、ついて行って」
「30日の朝に電車で、名古屋で1泊してから東京に向かうかな」
(Q.30日は在来線も静岡で止まるが)
「あっ」

■『線状降水帯』発生 一帯が水に

息苦しくなるような圧迫感のある猛烈な雨。大分県で29日朝、線状降水帯が発生。この危険な雨が深刻な被害をもたらします。

別府市を流れる朝見川は真っ黒で怖いほどの勢い。佐伯市は水に覆われました。市によると、雨の量が多すぎて排水が間に合っていないうえに、小さな川で氾濫も起きたということです。

由布市を流れる宮川は29日朝、氾濫が確認されたとして警戒レベル5にあたる緊急安全確保が出されました。

大分県内では午後10時現在も豊後高田市、由布市、国東市、宇佐市で警戒レベル5にあたる緊急安全確保が出ています。

■また突風被害「火花が散った」

台風10号は29日朝、暴風域を伴ったまま鹿児島の薩摩川内市に上陸。午後10時現在も、ゆっくりと九州を横断中です。

宮崎市では28日夜、街中に突然、火花が。それも複数回。この直後、建物から光が消えました。同じころ、被害に遭った男性の家では窓ガラスが割れてめちゃくちゃに…。

突風被害に遭った男性
「まだ放心状態です。寝てて一瞬ゴーっという音が鳴って、頭の上に天井が落ちてきて」

現場では建物の外壁が剥がれ落ちていました。電柱も自動販売機もなぎ倒されています。竜巻とみられる突風被害です。

宮崎市では28日日中にも突風が発生していて、1日に2回被害が出たことになります。

男性
「(Q.この建物の屋根が剥がれて電柱に)そうそう。飛んでいるわけやね。グオオオっという叫び声のような。同時にドーンとなったから。それと同時に火花がばーと散り始めた」

突風2回でのけが人は23人となっていて、1人が重傷です。今回の台風では九州7県で少なくとも74人の負傷者が確認されています。

■暑さの中「大規模停電」続く

鹿児島では午前5時過ぎ、線状降水帯が発生しました。夜が明けると街の様子が一変。枕崎市では道路に屋根だけが残されていました。

作業員
「倉庫の屋根の鉄骨部分が約50メートルくらい吹き飛ばされた状態で、点々と当たりながら、ここに落下した」

枕崎では、瞬間的に51.5メートルの暴風を観測しました。台風は遠ざかりつつありますが、鹿児島県内では今回、最大の停電被害が起きています。その数は県内の約14%にあたる13万5810戸(午後9時時点)。復旧の見込みは確認中としています。

4人家族の樋高さんは、この暑さをバッテリー式の扇風機でしのいでいました。停電になったのは29日午前5時のこと。こんなに長引くとは、思わなかったといいます。

樋高さん
「明日つくのかな?と思って。つかないかな、どうだろうね」

夕食は懐中電灯の明かりを頼りに。

樋高さん
「不便ですよね。本当に慣れないです」

■徳島で1人死亡 線状降水帯各地で

台風からの湿った空気が流れ込んで、本体から遠く離れた東海や四国でも29日夜、危険な雨に。気象庁は、線状降水帯による非常に激しい雨が降り続いているとして、徳島県・香川県・兵庫県に相次いで顕著な大雨に関する情報を発表しました。災害の危険度が急激に高まっています。

徳島・上坂町では、住宅の屋根と天井の一部が崩落し、80代の男性が下敷きになって亡くなったということです
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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