21世紀の初め頃は、トランクス全盛期。猫も杓子も柄のトランクスを穿くようになり、往年のスタンダードである白ブリーフを穿く少年たちが迫害される事案が全国の学校で発生した。
ブリーフとトランクスでは、機能性も穿き心地も全く違っていて、本来であれば各人の好みで選択するべきものであろう。
しかし、トランクス全盛期の同調圧力は凄まじく、迫害から逃れるために嫌々ながらトランクスを穿かざるを得なかったブリーフ派の男子が数多く存在した。
下着を規定する校則などが無く、「下着は自由」という学校において、実際にはまったく下着の自由が保障されていないという状況が多発していた。同調圧力によって、「白ブリーフ禁止」「柄トランクス強制」となっているのと変わらない状況がそこらじゅうにあった。
これは、学校側が校則で「柄トランクス禁止」「白ブリーフ強制」と決める(注:そういう学校もかつては全国に実在した)よりも、たちが悪かったと思う。組織が明文化して運用している規則よりも、仲間からの同調圧力のほうが数百倍も不健全ではなかろうか。そして、日本人は同質性を好み、この下着の件に限らずに、同調圧力を掛けがちである。もっと各人の自由な選択が尊重されるような社会にしたほうが生きやすいだろうに。
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