「政策の話していない」市議会議員の報告会に参加…“総理襲撃”木村容疑者の人物像(2023年4月17日)

和歌山市で、岸田総理に爆発物が投げつけられた事件で、逮捕された木村隆二容疑者(24)が17日、送検されました。

木村容疑者の自宅から3時間はかかる和歌山市駅。ここからバスに乗って、襲撃現場に向かった可能性が高くなっています。バス停から漁港に移動中、木村容疑者とみられる男を総理の車列が追い抜いていきます。演説会場の防犯カメラの映像を見ると、総理の到着から約6分後に木村容疑者とみられる男が現場に到着しました。爆発が起きたのは、その直後です。

岸田総理が、和歌山市の漁港で応援演説を行うことが明らかになったのは、前日の夕方。事前に場所を下見していたとは考えにくく、当日も時間的余裕をもっての行動ではなかったようです。

事件発生から2日が経った現場。爆発物が投げられた場所から約40メートルのところまで鉄パイプの破片が吹き飛んでいました。破片は15センチほどの大きさだったそうです。さらに、爆発物には、ボルトやナットが詰められていたようです。
雑賀崎漁協・濱田光男組合長:「(Q.どれくらいの大きさのもの)3ミリ。一面に散らばっていた」

木村容疑者は、どういう人物だったのでしょうか。小・中が同じだった同級生に聞きました。
木村容疑者の同級生:「比較的明るくて、どちらかというと、みんなを巻き込んで、誰かの真ん中にいて、場を盛り上げてくれる感じの子。人の気持ちに寄り添える子ではあった。誰かすごい悲しんでそうな子がいたら、近くに来て笑わせてくれたり、気を使ってくれてるっていうのは当時から感じた。友だちは多かったと思う」

木村容疑者の小学校の卒業文集に書かれていたのは『将来の夢。将来の夢は、パティシエか発明家です。もしパティシエになったらいろんなお菓子を作りたいです。食べた人が秘密にしておきたくなるお菓子をいっぱい作りたいです』というもの。さらには、『もう一つの夢の発明家になったら、みんなが喜ぶロボットや新しい車とかを作りたいです』とも書かれていました。

木村容疑者が明るかったのも、小学生のときまでだったようです。
木村容疑者の同級生:「中学に入ってからは、いじめられるようになったので、性格がガラっと変わった。すごい明るかったのが、根が暗い感じになっちゃった。(Q.いじめのきっかけは)中学に入って、音楽の授業で、人前で歌を歌うことが、結構あって。(木村容疑者は)人前で歌うのが、あんまり好きじゃないし、人前で何かをするのがちょっとずつ嫌になっていって、音楽がある日の授業だけ保健室で休んでいた。当時、彼と同じクラスだった子が嫌に思って、邪険にして、からかって、いじめられるようになった。(Q.高校生になってからの変化は)中学のころの印象そのままで、やっぱり暗いんだろうなって」

中学卒業後、どんな生活を送っていたのかはわかっていません。ただ、家族によりますと、仕事はしていなかったといいます。

去年9月、自民党系の市議会議員による市政報告会が行われました。そこに木村容疑者も参加していたといいます。大串正樹デジタル副大臣は、地元選出の国会議員として、この場にいて、木村容疑者とみられる男から話しかけられていました。
大串正樹衆院議員:「始まる前と後で、終わってからも来て、話を続けていたので、20分くらいじゃないかと。彼がずっと私を捕まえる感じで話し込んじゃったので、ほかの人とごあいさつができなかったので、それでちょっと記憶に残っている」

話の中身は主に「被選挙権」についてでした。
大串正樹衆院議員:「彼は、市政報告会に初めて来たということで、市会議員になることに関心があるような話でした。彼はまだ被選挙権がない年齢だったので、『被選挙権を25歳以上にしているのは、法改正してほしい』『誰でも選挙に出られるようにするのが本来の憲法の趣旨じゃないか』と。市議になれば、収入が得られるということで『なれるんだったら自分もなりたい』と言っていただけなので、政策とかそういう話は一切ない。“ここがおかしいと思う”とか話はない」

大串副大臣が「一定の社会人経験がある人が選ばれるというのは正しいのではないか」と答えると、木村容疑者とみられる男は「それは有権者が決めることだ」と反論したそうです。
大串正樹衆院議員:「私もずっと考えたけど、あの延長線上で、あの行動にならないですよね」

17日夜、木村容疑者との接見を終えた弁護士は、木村の容疑者の様子について、こう話しました。
木村容疑者の弁護士:「普通に話はできます。(Q.どんな話を)お答えはしかねます」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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