ルビコン川

ルビコン川, by Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki?curid=63106 / CC BY SA 3.0

#イタリアの河川
#共和政ローマ
#エミリア=ロマーニャ州の地形
ルビコン川(ルビコンがわ、ラテン語: Rubico ルビコー)は、共和政ローマ末期にイタリア本土と属州ガリア・キサルピナの境界になっていた川。
アリミヌム(現在のリミニ)の北、ラウェンナ(ラヴェンナ)との間でアドリア海に注いでいた。
ローマ内戦開戦時のユリウス・カエサルの故事にちなむ「ルビコン川を渡る」という成語は、その時のカエサルの「賽は投げられた」という言葉とともに知られている。
現代のイタリア語ではルビコーネ川(Rubicone)という語形になり、エミリア=ロマーニャ州南東部のサヴィニャーノ・スル・ルビコーネ付近でアドリア海に注ぐ川(旧称: フィウミチーノ川)がこの名で呼ばれている。
しかしこの地域では古代以来河道の変化などが生じているため、カエサルが渡った「ルビコン川」を現在のどの川にあたるとみなすかについては、数世紀にわたる論争がある。
サヴィニャーノ・スル・ルビコーネを流れるルビコーネ川とローマ時代の橋 ルビコーネ川(旧称: フィウミチーノ川)はアペニン山脈に源を発し、エミリア=ロマーニャ州南東部のフォルリ=チェゼーナ県内を流れる、全長30キロメートル弱の、さして長くはない川である。
下流域の町サヴィニャーノ・スル・ルビコーネ付近においても、川幅は狭いところで1メートル、広いところでも5メートル程度と、歴史的な知名度のわりには小さな川である。
水源はソリアーノ・アル・ルビコーネにあり、サヴィニャーノ・スル・ルビコーネの集落付近を通過して、ガッテーオ・ア・マーレ(ガッテーオの分離集落)とサヴィニャーノ・ア・マーレ(サヴィニャーノ・スル・ルビコーネの分離集落)の間でアドリア海に注ぐ。
河口両側のガッテーオ・ア・マーレとサヴィニャーノ・ア・マーレは、リゾート地として開発されている。
一時は乱開発が進んだことなどにより、エミリア=ロマーニャ州で最も汚れた川の一つに数えられていた。
ポイティンガー図(3世紀作成、中世に模写)の拡大図。
絵で記された都市 Ravennna(ラヴェンナ)および Curva Cesena (チェゼーナ)の右、 Arimino (リミニ)の間に fl. Rubico (ルビコン川)が描かれている。
赤で記された街道沿いには、Ad Novas(チェゼナーティコ)や Ad Confluentes といった地名が書き込まれ、地点間の距離がローマ数字(単位はミリオ)で記されている。
共和政末期の古代ローマにおいては、ルビコン川とアルノ川を結ぶラインがイタリア本土の北限、属州ガリア・キサルピナとの境界線の役割を果たしていた。
軍団を率いてこの川を越え南下することは法により禁じられており、禁を破ればすなわち共和国に対する反逆とみなされた。
一般にルビコン川の名前は、紀元前49年1月10日、ローマ内戦においてユリウス・カエサルが元老院の命令に背き、軍を率いてこの川を渡った故事によって知られる。
この際に「賽は投げられた」(alea iacta est, アーレア・ヤクタ・エスト)と部隊に檄を飛ばしたことはあまりにも有名である。
「ルビコン川を渡る」(英: cross the Rubicon)という言葉は、その後の運命を決め後戻りのできないような重大な決断・行動をする比喩として使われている。
その後の1000年余りの時間の中で河道の変化などが生じ、カエサルがルビコン川を渡った地点はどこか、あるいは「ルビコン川」そのものがこの地域のどの川にあたるのかはわからなくなった(イタリア語版ウィキペディアには独立項目 it:Localizzazione dell’antico Rubicone 「古代ルビコン川の位置」があり、河川争奪によるこの地域の河川流路の変遷が説明されている)。
17世紀頃から、“我が地元を流れる川こそが当時の「ルビコン川」である”との主張が各地で活発化した。
「ルビコン川」の候補には、サビニャーノ・ディ・ロマーニャ(現在のサヴィニャーノ・スル・ルビコーネ)を流れるフィウミチーノ川のほか、チェゼーナを流れるピシャテッロ川や、現在のフォルリ=チェゼーナ県とリミニ県との県境付近を流れるウーゾ川などがある。
このうちフィウミチーノ川が現在ルビコーネ川とされている川である。
3世紀に作成され中世に模写されたポイティンガー図(タブラ・ペウティンゲリアナ)は、都市や街道の距離についての正確性の高い地図であるが、この地図においてサビニャーノの近くに「ルビコン川」が描かれていることが、…

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