18日の夜、急展開を迎えました。山口県阿武町で、給付金4630万円が誤って振り込まれた問題で、警察は田口翔容疑者(24)を逮捕しました。
■「逃走・証拠隠滅の恐れ」考慮し逮捕
中学生時代、卒業アルバムの写真撮影でカメラを見つめ、わずかに口元に笑みを浮かべていた男。その数年後、男はヒゲを生やし、ニット帽をかぶったワイルドな風貌に変化して、笑顔でポーズをとっていました。
18日夜、山口県警は、電子計算機使用詐欺の疑いで、無職の田口容疑者を逮捕しました。
阿武町から田口容疑者の銀行口座に誤送金された4630万円。田口容疑者は、その事実を知りながら、自分の金と偽って、スマートフォンを操作し、自身の口座から決済代行業者の口座に、400万円を振り替えた疑いが持たれています。
これまで田口容疑者は、関係者に金の用途について、「全額をネットカジノに使った」と話していました。
一方で、田口容疑者の弁護士は、次のように話します。
田口容疑者の弁護士:「本人は、4月の段階で山口県内の警察署に任意出頭し、事情をすべて説明しております。今後も、警察等捜査機関から要請があった場合には、必ず事情聴取に応じる」
田口容疑者は、警察の捜査に協力する姿勢を見せていました。なぜ、このタイミングで逮捕に至ったのでしょうか?
警察当局関係者:「複数回聴取に応じていたものの、逃走・証拠隠滅の恐れ、金を使ってしまっている犯罪の悪質性も考慮した」
調べに対して、田口容疑者は「間違いない」と容疑を認めているということです。
■町議指摘 振り込み作業“フォロー不足”
1件の誤った入金が巻き起こした“大混乱”。渦中の町を取材すると、ある問題を指摘する人物がいました。
阿武町議会・米津高明議員:「阿武町は、10万円以上は町長の決裁がいるようになっている」
番組の取材に答えてくれたのは、阿武町の米津高明町議です。
米津町議によると、阿武町役場では元々、今回のような振り込み作業について、2人のベテラン職員が行っていたといいます。
ところが、今回の振り込み作業は、2人のうち1人が新たに配属された新人職員だったというのです。
阿武町議会・米津高明議員::「そういうところに、新人を配属した後のフォローが、きちんと、そういった間違いが起こらないように、室長がもっと細かく配慮をする。(業務に)慣れるまでは。そういうことが、できていなかった気がします」
米津町議が指摘した、役場としての「新人職員へのフォロー不足」。この点について役場の担当者は、次のように話します。
阿武町役場の担当者:「業務量に対する人員の数は、適正だったと思います。また、新人職員も指示通り業務を行っていたので、どこでミスが起きたのか、指示内容などしっかりと検証したい」
(「グッド!モーニング」2022年5月19日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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