ヴァレリー・ジスカール・デスタン

ヴァレリー・ジスカール・デスタン, by Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki?curid=50134 / CC BY SA 3.0

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ヴァレリー・ジスカール・デスタン

ヴァレリー・マリー・ルネ・ジョルジュ=ジスカール・デスタン(Valéry Marie René Georges Giscard d’Estaing、、1926年2月2日 – )は、フランスの政治家。

第20代フランス大統領(フランス第五共和政・在任1974年 – 1981年)。元シャマリエール市長。2003年よりアカデミー・フランセーズ会員。結婚しロスチャイルド家の遠縁(13親等)となった(#閨閥)。以下、ヴァレリーと呼ぶ。

ドイツのコブレンツで、フランス人官吏エドモン・ジスカールデスタンの子として生まれた。父エドモンは元々「ジスカール」が姓であった。エドモンはフランス植民地金融社を1949年にSOFFO という名前で改組した(世界恐慌#証券パニックから世界恐慌へ)。ジスカール家は代々アフリカ植民地の利権を受け継いできた。

ヴァレリーの母は中世以来の名門貴族である出身であった。ところが、1922年に妻の実家であるエスタン家の男系が断絶してしまう。この頃のフランスでは、フランス革命当時と違い共和制を支持する貴族の家系に対してはむしろ保護が与えられるべきとの考えが強まっていた。このため、議会はエスタン家嫡流に近い女性を妻としていたエドモンに対してエスタン家の継承を要請、これによって旧来の「ジスカール」に妻の実家である「エスタン」を重ねて(代名詞deが家名の前に付くためd’Estaing)、以後「ジスカールデスタン」と名乗るようになったのである。ヴァレリーの誕生はその4年後の事である。

ヴァレリーの母方において、ヴァレリーはフランソワ・ジョルジュ=ピコの又甥であった。

一家はパリ8区フォーブール・サントノレ通り71番地に居住した。ヴァレリーは青少年期、16区ポンプ通りの私立小学校エコール・ジェルソン () を経て、クレルモン=フェランのリセ・ブレーズ=パスカル、16区リセ・ジャンソン=ド=サイイ、5区リセ・ルイ=ル=グランCPGEと、いずれも名門校に学んだ。時はナチス・ドイツによるフランス占領時代、バカロレア資格を得た後同校CPGEに戻らずレジスタンス活動に身を置いた。第二次世界大戦後にパリの理工科学校と国立行政学院(ENA)に学んだ。

国立行政学院を卒業後に父同様に勤務を経て、エドガール・フォール首相の許で政策スタッフとなる。1956年の総選挙でアントワーヌ・ピネー率いる独立農民派(CNI)から国会議員に当選、第五共和政の成立でピネーが経済財務相として入閣すると、金融担当の秘書官となった。

1962年にミシェル・ドブレ内閣の改造人事で、経済財政相として初入閣。この時欧州政策をめぐって独立農民派主流と対立し、同党を脱退。新たに独立共和派(RI)を結成した。ジョルジュ・ポンピドゥ内閣でも閣内にとどまったものの、1966年に罷免。それでも与党傍流として活動を続け、1969年から1974年まで再度経済財務大臣を務めた。

大統領だったポンピドゥが急死すると、ドゴール派主流のジャック・シャバン=デルマスに対抗して大統領選挙に出馬。独立共和派は元より、中道派野党の急進社会党や民主中道派・民主進歩中道派、更にはドゴール派の中でもシャバン=デルマスと対立していたジャック・シラクの支持まで取り付け、第1回投票では左翼統一候補だったフランソワ・ミッテランに後れを取ったもののシャバン=デルマスを上回る得票を獲得。決選投票でミッテランを破り、大統領に当選した。

1974年から1981年までの7年間にわたってフランスの大統領をつとめた。48歳での大統領就任は、当時のフランスでは3番目の若さであった。

外交上の代表的な業績としては、大統領在任中にサミット(先進国首脳会議)を西ドイツやイタリア、日本、アメリカなどの西側主要各国の首脳に提案し、1975年に、イル=ド=フランス地域圏イヴリーヌ県のランブイエで第1回サミットを開催に導いたことが挙げられる。

このサミットにおいて、1970年代に西側諸国を襲った石油危機への対応などが話し合われ、一定の成果を収めた他、冷戦下において西側先進国の結束を高めることに貢献したことや、石油危機以外にも経済面や金融面から一定の成果を収めたことなどから、その後も現在に至るまでサミッ…

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