終わらない僕らの夏、息継ぎなしの恋をした…
かつて″水泳の天才″と将来を嘱望されていたウォニル(ソ・イングク)は、7年後の今、高校のクラスメートの飲酒事件に巻き込まれ、その責任を負って退学処分を受けていた。
同じ頃、水泳の韓国代表有望選手と目されていたウサン(イ・ジョンソク)は、留学先のオーストラリアで選手間の暴行事件を起こし、候補資格を剥奪、帰国を余儀なくされてしまう。
そんなふたりが韓国屈指の体育高校の水泳部で、相まみえることになった。少年時代、無敗を誇っていたウサンは、ウォニルに敗れた苦い過去があったのだ。しかし、その後、相次いで両親を失くしたウォニルは、今や水泳への情熱をすっかり失っていた。一方のウサンも、裕福な家庭環境に恵まれながら、父親からトップスイマーの強烈なプレッシャーをかけられ、孤独に苛まれていたのだった。
そんなウォニルを唯一、親身になって見守るのは、亡き彼の父の親友ジェソク(パク・チョルミン)だ。彼は、転校にも二の足を踏むウォニルを、後輩の水泳部コーチ、チャンシク(パク・ジョンチョル)に託すが、当のウォニルはチームメイトのジョンドン(シン・ミンチョル)やテチャン(キム・ジェヨン)との悪ふざけの合間に旺盛な食欲を発揮するばかりで、水泳の練習に集中する気配はない。しかし、ジェソクの愛娘で幼なじみのジョンウン(クォン・ユリ)が、ミュージシャンとして成功する夢を語るその飾り気のない眩しさに、ウォニルはいつしか心魅かれている自分に気づき始めていた。
一方のウサンにとっても、ジョンウンは今も忘れられない初恋の相手だった。ジョンウンを訪ねたジェソク家の焼肉パーティで、ウォニルが家族同然に打ち解け、ジョンウンと兄妹のように寛いでいる様子を目の当たりにし、にわかに嫉妬に駆られた“国民の弟”ウサンは、積極的に彼女に恋のアプローチを開始。大胆で自信満々なウサンを横目に、ウォニルは親しすぎる仲ゆえジョンウンに自分の気持ちを素直に伝えられないのだった。
オリンピック候補選手の選抜大会の日が近づいてきた。未だに真剣に練習に取り組まないウォニルに対して、コーチ曰く″三バカトリオ″のひとり、ジョンドンはいつになく情熱を燃やし、ウサンと一緒にトレーニングに励む。大会に出場することで、闘病中の母を勇気づけたかったのだ。こうして着実に記録を伸ばしたジョンドンは、晴れて高校の代表チームに選ばれるが腰を痛めていることが判明し、あえなく“自主退学”する。しかし、それが先輩の卑劣な密告がきっかけだと知ったウォニルは、激怒のあまり、先輩を殴り倒してしまう。チームメイトとしてジョンドンの苦悩を秘かに知っていたウサンもまた釈然としない思いを抱えながら、同時に代表レースの″裏工作″を画策している父への反撥を露わにしていた。
実は、ウォニルは父ミングク(パク・ヒョヌ)がレース中に急逝して以来、泳ぐことの″楽しさ″を見失っていたのだ。しかし、ウサンにとって″ノーブレッシング泳法″で一世を風靡したウォニルの父は憧れのスイマーだった。退学後、引き籠りがちのウォニルを案じたウサンは、彼のためにミングクの生前最後のインタビュー映像を入手する。そこで語られていたのは、彼の水泳選手としての誇り、そして何ものにも勝る家族への感謝、息子ウォニルへの愛だった。
初めて父の真意を知ったウォニルはウサンに挑戦状を叩きつける。「俺が勝ったら、ジョンウンから手を引け」と。同じ頃、オーディションに合格したジョンウンのバンドデビューも決定した。オリンピックへの切符は?そしてジョンウンとの恋のゆくえは?こうしてウォニルとウサンの真剣勝負の幕は切って落とされた…!
2015年2月28日(土)、シネマート新宿ほか全国ロードショー
配給:NBCユニバーサル・エンターテイメント 配給協力:アルシネテラン
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