ロシアのウクライナ侵攻後、初めて行われた双方の代表団による会談は、協議の継続で合意したものの、停戦につながるかは不透明です。ロシア側は今回の会談をどのように受け止めているのでしょうか。モスクワから中継です。
ロシア側は会談の終了後、「いくつかの点で、ウクライナと共通の立場を見いだすことが可能」との前向きな認識を示し、会談の成果を強調しました。
ただ、5時間あまり続いた会談は交渉の継続では合意しましたが、詳細な内容は明らかにされていません。
双方は、協議内容を本国に持ち帰って検討し、数日中に次回の会談をポーランドとベラルーシの国境で行うとしています。
ウクライナは即時停戦、ロシア軍の撤退、ロシア側はウクライナの非武装化という、どちらも飲めない要求を突きつけているため、停戦に向けて合意にこぎつけるのは極めて難しいものと思われます。
――会談が行われている裏で、ロシア軍は侵攻を続けているようですね?
会談の最中もウクライナでは激しいロシア軍の攻撃が続いており、ウクライナのゼレンスキー大統領は、「我が国の領土と都市に対する砲撃と交渉が同時進行で行われていて、こうしたロシアによる圧力は認められない」と、ロシア側を強く非難しています。
一方、プーチン大統領は27日、核戦力を念頭に「抑止力」の警戒態勢を引き上げるよう指示したのに対し、ロシア国防省は先月28日、核戦力を含むロシア軍の警戒態勢を強化したとプーチン大統領に報告しました。
これで、大統領の指示があれば、すぐに核戦力の使用が可能な態勢となりました。
圧倒的な戦力をもつロシアにとっては、先月28日の会談は協議に応じているという姿勢を内外に示す狙いがあるとみられます。
一方、戦闘の長期化でロシア軍の被害も拡大しているとの分析もありますが、ロシア側はそれも覚悟の上で侵攻を続けていくものとみられます。
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