ロシアの軍事侵攻にウクライナが徹底抗戦するなか、プーチン大統領が核兵器の使用も含めた、特別態勢に移行するよう命令しました。
■停戦交渉へ・・・会談の行方は?
プーチン大統領:「西側諸国が我が国に対して、友好的な態度でないばかりか、経済面でも不法な制裁を行った。さらにNATO先進諸国は、我が国に対して攻撃的な発言をしている」
ロシア軍の侵攻にウクライナ軍が激しい抵抗を見せるなか、プーチン大統領の口から衝撃の発言がありました。
プーチン大統領:「したがって、ロシア軍の抑止力部隊を、特別戦闘準備態勢に移すことを命令する」
核兵器の使用をちらつかせ、圧力を高めるプーチン大統領。一方、ゼレンスキー大統領は、次のように話しました。
ゼレンスキー大統領:「(ベラルーシの)ルカシェンコ大統領との会談の結果、ウクライナの代表団がウクライナとベラルーシの国境で、前提条件なしにロシア側と会談することに合意した」
ウクライナとロシアで、停戦交渉について話し合うことで、合意したことを明らかにした。
民間人にも犠牲者が出ているなか、ウクライナとベラルーシの国境で、まもなく始まる見通しの停戦交渉の行方は?
■一般市民が犠牲・・・352人死亡か
ロシア軍による侵攻は、ウクライナの一般市民をも巻き込んでいる。
撮影者:「お願いです。誰か来て下さい!ここに、人がいます。私たちを助けて下さい。ここには、子どももいます」
キエフに次ぐ第2の都市・ハリコフで、市街戦が始まった。
撮影者:「こんなに武器を捨て置いている」
路上には、ウクライナ軍の攻撃を受けて、破壊されたロシア軍の車があった。
マンションの前には、突き刺さったミサイル。子どもたちが遊ぶ公園の真横にも、ミサイルの破片がある。
ロシア軍は、集合住宅を砲撃。住人の女性1人が死亡した。
南部のヘルソン州では、道路を走行中にミサイルのような物が飛来し、ガソリンスタンドが突然爆発。車に大量のがれきが降り注いだ。
プーチン大統領が、平和維持のために軍を派遣するとしていた、親ロシア派が支配するウクライナ東部の地域でも・・・。
住民:「私は、孫、夫、息子と一緒にいました。ひどく大きな音がして、こんな物が家の前に飛んできた。炎は、家よりも高く上がりました」
誰による攻撃かは不明だが、家にいた女性の夫、息子、そして孫が亡くなったという。
近くでは、学校が攻撃され、窓ガラスが散乱。子どもたちは学校にいなかったため無事だったが、教師2人が死亡した。
病院では、ミサイルが着弾して民間人4人が死亡。医療関係者など10人が負傷したという。
さらに、残虐な兵器として使用が禁止されている、クラスター爆弾が使用された可能性もあり、国際人権団体「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」は、「ロシア軍は無差別殺傷兵器による違法な攻撃をやめるべきだ」と強く非難している。
ウクライナ保健省は27日、これまでに子ども14人を含む352人が、ロシア軍の攻撃で死亡したと明らかにしている。
一方、ウクライナ政府は、戦闘によるロシア軍の被害について、兵士4300人が死亡し、146両の戦車や航空機27機などが破壊されたと発表した。
■高層住宅にミサイル着弾・・・大破
首都キエフを巡る、ロシア軍とウクライナ軍の攻防が、激しさを増すなか、激しい爆発とともに、黒煙が巻き上がった。
男性:「最悪だ・・・」
住宅の中は、爆発が起こると、瞬く間に煙に包まれた。
ミサイルが着弾した部分は、外壁が大破し、建物の上層階は傾いているようにも見え、いつ倒壊するか分からない状態だ。
道路上にはがれきが散乱し、ビルからは両脇を抱えられながら、逃げ出してくる人の姿が・・・。
高層住宅から避難した男性:「ミサイルはリビングに当たりました。キッチンにいたので助かりました。妻と長男は足を骨折して、次男は救急車でどこかへ連れていかれました。これから探しに行くところです」
キエフ市長も、SNSに映像を投稿し、住宅がミサイルによる攻撃を受けたと発表した。
キエフの西部では、激しい銃撃戦で、6歳の男の子が死亡。市民数人がけがをしたという。
キエフ在住の男性:「おはようございます。きょうは日曜日。サイレンが鳴った。どこかで、何か起きたみたいだ」
激しい戦闘から一夜明けた27日、キエフ市内を撮影した映像。市内には、外出禁止令が出され、街は静まり返っている。
キエフ在住の男性:「これはテレムキエリア、これは教会、プール付きの大きなスポーツセンター。普段、満車だけど、今見ている通りにガラガラだ」
■徹底抗戦で侵攻速度低下か・・・
ゼレンスキー大統領は、大統領府の前から市民に呼び掛けた。
ゼレンスキー大統領:「聞いて下さい。私はここにいます。我々は武器を置きません。我々の国を守ります」
逃げ出さずに、首都キエフにとどまり、ウクライナを守ると宣言。ウクライナ軍は、市民に「火炎瓶を作ろう」と徹底抗戦を呼び掛けた。
キエフ市内には、火炎瓶を用意する人の姿があった。路上には、多くの瓶が置かれている。
当初、キエフは数日以内に陥落する可能性が指摘されていたものの、ウクライナ軍の激しい抵抗で、ロシア軍の侵攻スピードが低下しているという。
(「羽鳥慎一 モーニングショー」2022年2月28日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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