【解説】プーチン大統領 侵攻の次に何を(2022年2月25日)

ウクライナのゼレンスキー大統領が協議を呼びかけたのに対し、ロシアのプーチン大統領はどのように対応するのだろうか。

ロシア・モスクワ支局から、関根弘貴記者が中継でお伝えする。

ウクライナでの親ロシア派政権樹立を目指すプーチン大統領の思惑が見えてきたといえる。

プーチン大統領は25日、中国の習近平国家主席と電話会談した際に、「ロシアはウクライナとハイレベルの協議を行いたい」と伝えた。

一方、ウクライナのゼレンスキー大統領も25日、プーチン大統領に協議を呼びかけたほか、「中立的な地位について話し合うことを恐れていない」と述べ、ロシア寄りでもなく、欧米寄りでもない立ち位置でいる考えを示した。

ゼレンスキー大統領は、首都キエフの陥落が間近に迫り、平和的解決の道を見いだそうとしているとみられる。

しかし、両国の協議は対等の関係ではなく、プーチン大統領は現在のウクライナ政府を転覆させ、親ロシア派政権樹立を目指すものとみられる。

ロシア大統領府は、すでに協議のためベラルーシに代表団を送る方針を明らかにしていて、プーチン大統領の思惑通りにシナリオが進んでいるといえる。

このニュースについて、フジテレビ・風間晋解説委員に話を聞く。

小澤陽子キャスター「こうしたロシアの動き、どう見ていますか?」

風間解説委員「まずウクライナとロシアのこの30年間ですが、ウクライナを囲い込んでおきたいロシアにとって思い通りにならない30年だったのだとあらためて思います。NATO(北大西洋条約機構)やEU(ヨーロッパ連合)が拡大するにつれ、ウクライナは民主化、自由、豊かさへとひかれていきます。それが爆発的に表れたのが2004年のオレンジ革命や2014年のマイダン革命です。プーチン大統領は、当初は政治力でウクライナを引き戻そうとしましたが、それでは足りずクリミア併合に踏み切りました。しかし、いっそうウクライナを離反させてしまいます。そして今回、軍事力で総決算するしかなくなったようにも見えます」

小澤キャスター「先ほど中国の習近平国家主席と電話会談もありましたけれども」

風間解説委員「まもなく国連安保理でロシア非難決議案が採決されます。その前に首脳同士で話し合い、習主席の理解を得たかったのでしょう。決議案はロシアの拒否権で葬られますが、中国がどう投票するかです。ロシア非難に賛成するとは思えませんが、反対もせず棄権するようなら、それは事件です。それがプーチン大統領を停戦交渉へと向かせたのかもしれません」

FNNプライムオンライン
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