ロシアのプーチン大統領がウクライナ侵攻を決断。
ロシア軍が首都キエフを含む複数の都市を攻撃した。
キエフなどでは、市民が国外に避難する動きが広がっている。
ウクライナ西部リビウ近郊の空港。
ロシア国営放送が公式サイトで伝えた、空港へのミサイル攻撃とみられる映像。
24日午後、ロシア国防省は、ウクライナ空軍基地の施設を破壊し、「防空網を制圧した」と発表した。
夜明け前の首都キエフの独立広場には、突然、爆発音が響いた。
ウクライナ北東部の主要都市ハリコフの街には、大きな黒煙が上がっているのが確認できる。
市街地とみられる映像の画面の奥には、激しい閃光(せんこう)が幾度となく走った。
ロシア軍による攻撃とみられている。
ウクライナ国防省によると、攻撃を受けた都市は、首都キエフなど3カ所にのぼるとしている。
ウクライナ政府は、少なくとも7人が死亡したと発表。
南部のクリミア半島の映像では、軍用車両が続々と入っていく様子が確認できる。
首都キエフに住む男性は、夜明け前に複数の爆発音を聞いたと話す。
キエフに住む男性「今朝5時ごろ爆発音がした、5回か6回。キエフを去る準備期間はあったが、もちろん去りたくない。とても緊張しています。どうすればいいのかわからない」
軍事攻撃の直前、ロシアのプーチン大統領は緊急のテレビ演説を行った。
プーチン大統領「われわれは国連やロシア連邦会議の決定、ドネツク・ルガンスクの友好契約に基づき特別軍事作戦を承認した」
「親ロシア派武装勢力が支配するウクライナ東部で特殊な軍事作戦を行うことを決断した」と発表。
軍事作戦決行の目的は、「東部の住民を保護すること」と述べたうえで、「ウクライナ全土の占領は計画していない」として、軍事行動を正当化した。
アメリカのバイデン大統領はすぐに反応。
声明で、「プーチン大統領が戦争を選択した。攻撃がもたらす死と破壊はロシアに責任がある」と厳しく非難した。
ロシアの大規模な軍事侵攻が懸念される中、国連本部では今週2度目となる夜間の緊急会合が開かれた。
プーチン大統領により軍事作戦の開始が発表されたのは、まさにこの国連安保理の緊急会合が始まった直後のこと。
ウクライナ大使は、会合の議長を務めるロシア大使に詰め寄った。
ウクライナ キスリツァ国連大使「ロシアの大統領が先ほど宣戦布告したんですよ! ここで､その映像を流しましょうか?」
ロシア ネベンジャ国連大使「わたしに演説中、質問しないでください」
ウクライナ キスリツァ国連大使「あなた方は宣戦布告した! あなたの責任です! 戦争をやめなさい!」
安保理開催中の攻撃開始という事態に怒りをあらわにしたウクライナ大使。
今すぐプーチン大統領に電話するよう、ロシア大使に迫った。
ウクライナ キスリツァ国連大使「安保理議長をおりてください。プーチンとラブロフ外相に電話して侵攻を止めてください」
ロシアがウクライナに侵攻し、東京・銀座では、号外が配られた。
男性「びっくりした。戦争になるのかなっていう感じがして」
東京・港区のロシア大使館前では、警視庁による警備が強化された。
道路には警察車両がずらっと並び、あたりは物々しい雰囲気に包まれている。
日本では、全閣僚が出席し参議院予算委員会が開かれている最中に、ロシアによる侵攻開始の一報が入った。
立憲民主党・蓮舫議員「国家安全保障会議を今すぐ開くべきではないか。わたしたち予算委員会は柔軟な対応します」
質問に立っていた立憲民主党の蓮舫議員が、事態への政府の対応を促した。
自民･藤川議員「総理には官邸に入っていただくということで」
委員長「休憩しますか?」
しかしその後、調整のため与野党の国対委員長が協議に入るなど、予算委員会は混乱。
岸田首相は委員会室で待ちぼうけ状態となった。
自民･藤川議員「止めているのはそちらですから。こちらは総理に一遍戻ってもらおうと」
蓮舫議員「止めていませんよ! 提案したじゃないですか。早くいってくださいって言ってるのに止めているのはおたくの国対委員長じゃないですか」
委員会の一時中断が決まり、首相が官邸に向かったのは、休憩に入ってからおよそ15分後のことだった。
首相は午後3時から、NSC(国家安全保障会議)を開催。
ウクライナ在住の日本人およそ120人の安全確保に努めるとともに、より詳細な情報収集と情勢把握を指示した。
こうした中、岸田首相はロシアに対して、追加の制裁を検討する考えを示している。
日本はすでに23日、制裁措置を発表したが、アメリカなどが新たな制裁を発表する中で対応を迫られている。
一方、ロシアの外務省はこうした動きに対し、「強い対抗措置をとる」としている。
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