「筋通してもらわないと」立てこもり事件当日の音声入手(2022年2月2日)

 立てこもり事件を起こす直前の男の音声を入手しました。

 事件当日、録音されていた音声です。

 渡辺宏容疑者(66):「どうなんだよ、こっちはちゃんと来てくんないと払えないよ。筋通してもらわないと・・・」

 「筋を通せ」と主張する声の主は、渡辺宏容疑者。埼玉県ふじみ野市で、母親の訪問診療を担当していた医師・鈴木純一さん(44)を散弾銃で殺害した疑いのある男です。

 新たに、事件当日の“恐ろしい行動”が分かってきました。

 渡辺容疑者は事件当日、殺害された医師とは別の介護事業者にも電話をしていたことが分かりました。

 介護サービス事業者:「筋ですか」

 渡辺容疑者:「あんなはした金さ、集金来ないあんたらが悪いんだから」

 介護サービス事業者:「いえ、あの・・・」

 渡辺容疑者:「払えなかったわけじゃねぇんだから。そうだろ?」

 電話の相手は、渡辺容疑者が数年前に2カ月ほど母親の訪問介護で利用していた事業者です。最初は、介護費用の未払いについて優しい声色で「謝りたいからつないでくれ」と話していたそうですが・・・。

 渡辺容疑者:「あーん?」

 介護サービス事業者:「すぐに集金に行かせて頂いたんですけれども」

 渡辺容疑者:「うるせぇよコラ!」

 介護サービス事業者:「『払わねぇ』ってお支払いにならなかったのはたぶん」

 渡辺容疑者:「『払わねぇ』じゃねぇんだよ。お前のところの対応が悪いからだろ?」

 徐々に言葉が荒くなり、電話口でこう告げます。

 渡辺容疑者:「だからいいよ。お前みたいな馬鹿と話したってしょうがねぇんだよ」

 介護サービス事業者:「では、お切りしてよろしいですか?」

 渡辺容疑者:「え?だから線香も上げに来いって言うの」

 この介護サービスの事業者にも自宅に来るよう促していました。

 数年前に関わっていた介護サービスの事業者:「仮に行っていたら人質になっていた。ターゲットに入っていたんじゃないかと思う」

 介護サービスの事業者によりますと、渡辺容疑者は毎日のように1時間以上の苦情の電話を掛けてきて、「当時から身の危険を感じていた」といいます。

 渡辺容疑者は当時、別の家に住んでいて、その家では母親のおむつを何年分もため込むなど介護は劣悪な環境で行われていたといいます。

 また、他の複数の同業者にも「線香を上げに来い」という主旨の電話を掛けていたということです。

 警察は動機などを詳しく調べています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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