日本財団は、13歳以上の2万人に自殺に関する調査を行い「4人に1人が自殺を考えたことがある」という結果を発表しました。
特に15歳~20代の若者が深刻です。
ミュージシャンの悠々ホルンさんも10代のころ、自殺を考えたことがあるといいます。
悠々ホルンさん:「死のうとしていた当時、誰かに相談しようと思ったことがなかった」
音楽が苦しい時の支えとなったことから、ミュージシャンを志し、実体験をもとにした楽曲を配信。心に傷を持った若者から、相談の手紙も寄せられています。
悠々ホルンさんに寄せられた相談内容:「親からの暴言・暴力があり、学校が避難できる場所だったが、コロナによる休校でそれが難しくなった。我慢を続ける内に自殺を考えるようになった」
1年以内に自殺を考えた人が強く感じていたストレスは、コロナによるものが多いという調査結果も出ています。
さらに、自殺を考えた人の7割は、誰にも相談していないということも明らかになりました
悠々ホルンさん:「相談するにしても、人が信じられない。相談しても結局、親の味方をされるというか、本当に自分の味方になってくれるのか信じられない。子どもたちは、実は声にならないSOSを出している。どういう形で出しているのか、大人に知ってもらいたい」
声に出せないSOSを拾うためには、大人からのアプローチが重要となってきます
自殺防止を支援するNPO法人『OVA』では、相談窓口を設けるのと同時に、教員やカウンセラーへ向けたオンライン研修を行っています
NPO法人『OVA』伊藤次郎代表理事:「大事なことは、夏休みだけでなく、長期の休暇明けというのは、いつもよりアンテナを張って、生徒さんの様子をうかがっていくというのが大事。第三者に相談したい人もいる。公的機関や民間に窓口を設けることも大事。一方で、学校など身近な先生が相談を受けられるように、自殺に関することや相談の受け方を学んでSOSを受け止めていく。両方が必要」
悠々ホルンさんが自殺を踏みとどまれたのも、人とのつながりが大きかったといいます。
悠々ホルンさん:「高校生の時に先生に伝えたことがあったんです。死にたい気持ちとか、自殺をしようとしたこと、またこれからするということは話してはいないんですが、学校をやめたいということを何度も何度も先生には話していた。その理由は言語化できなかった。でも、先生がどこかで異変を感じてくださった。学校を休んだりとか、授業中ずっと寝ていたりしても一切怒られず、見守っててくださったんです。他にも家や学校では出会えなかった色んな人たち、安心できる味方と思える信頼できる大人の人、同世代の人とか色んな人たちとの出会いのなかで少しずつ心が癒えていったり、安定していって、なんとかそれ以降は自殺を考えることはなかった」
(社会部 岩本京子、報ステ 横田容典)
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