「激励の声が私には来ている」斎藤知事は改めて続投の意志 知事が『議会解散』なら税金16億円かけて選挙(2024年9月10日)

9月6日の百条委員会で、自身のパワハラ疑惑などの告発文書について、「誹謗中傷性が高く公益通報にはあたらない」と持論を展開した兵庫県の斎藤元彦知事。県が行った「告発者さがし」も、文書を作成した元県民局長への「処分」も、「適切だった」との認識を示しました。

 こうした答弁を受けて日本維新の会は9月9日、知事へ「辞職」を正式に要求。出直し選挙で県民に信を問うよう申し入れました。その維新の共同代表を務める吉村洋文大阪府知事は、先週末に電話で斎藤知事を説得したことを明らかにしました。

 (日本維新の会 吉村洋文共同代表)「すべての予算権や人事権を持つ知事が、物を投げるという行為や机をたたく行為はやってはいけない行為だと思うと(伝えた)。知事を辞職して、県民に問うべきではないかという話をしました」

 3年前の選挙で推薦を受け、後ろ盾になっていた維新から突きつけられた「NO」に対し9日、斎藤知事は…

 (兵庫県 斎藤元彦知事)「それでも3年前に、選挙で負託をえて、知事にならせていただきました。自分がどういうふうに道を進むべきかは、自分で決めていくことが大事だと思っています」

 県議会では他に自民党など4つの会派も12日に知事へ辞職を申し入れる方針で、無所属の4人の議員も賛同するということです。さらに、立憲系の会派は知事が今後も辞職要求に応じなければ、不信任案を提出することをすでに表明。86人いる議員全員が辞職を求める構図となっていて、案は可決される見通しです。

 県議会で不信任決議案が可決されると、知事は議会を解散するか、失職することになりますが、解散した際の県議会議員選挙の費用が16億円に上ると試算されていることが関係者への取材で新たに分かりました。投票所の設営・運営にかかる人件費や、広報ポスターの作成費用などで、これらはすべて税金から支払われます。

 去年4月に行われ任期を2年半余り残している兵庫県議会。この16億円について、県民に話を聞きました。

 「そうなんや、へぇ。金額は知らなかった。大きい」
 「だからいい加減にせぇ、と。それならそのお金を本当に困っている人に配ってやるほうがいいやん」
 「なんか本当に恥ずかしい話ですね」

 一方、10日午前、知事は最近の県民とのやりとりについて、次のように話しました。

 (斎藤元彦知事)「激励の声かけですね。がんばれ、と。いろんな声があると思うけど、若いんだししっかり頑張ってほしいという声が私には直接、来ていますね」

 改めて続投の意志を示した斎藤知事。議会解散の可能性があるか記者に問われると…

 (斎藤元彦知事)「仮定の話ですので、お答えできないです。(Q解散した場合、県民負担が増えるが?)そこは議会側がこれからどういうふうに判断されるかということだと思います」

 肯定も否定もしませんでした。県議会は9月19日に始まります。

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