札幌市の中学生が自殺し、遺族などからいじめの詳細を公表すべきという声が上がっていた問題で、札幌市教育委員会は、黒塗りの部分を修正した新たな報告書を公表しました。
「絵の具で服を汚された」
「足を靴で踏まれた」
「髪の毛を引っ張られた」
（新たに公表された報告書より）
２０２３年に公表された報告書では黒塗りになっていた部分です。
札幌市教育委員会
「大変申し訳ありませんでした」
３年前、札幌市の中学１年生の女子生徒が自殺した問題。教育委員会は２０２３年１２月、いじめが原因で亡くなったとする調査報告書を公表しました。しかし、多くの部分が黒く塗りつぶされていたことから、遺族側は内容を明らかにするよう求めていました。
遺族側弁護士
「子どもがいじめに苦しみ、どんな思いで遺書を残して、どんな思いで自死したのか、我々家族がどれだけ辛い思いをしてるのか、この教育長には伝わっていないと感じている」
「どれい扱いされた」
「トイレに閉じ込められ『うけるー』との声を聞いた」
（新たに公表された報告書より）
１４日に公表された新たな報告書では、ほとんどの黒塗りが外され、いじめの具体的な内容が明らかになりました。
札幌市教育委員会・檜田英樹教育長
「黒塗りの部分も含め非常に慎重になりすぎてしまった」
「いじめの再発防止であるとかということに資するという部分の視点が抜けていた点は教育委員会としても反省をしているところであります」
また、遺族が報告書の公表前から黒塗りを外すよう求めていた点について問われると…
■札幌市教育委員会・檜田英樹教育長
「そこは我々としては一定のご理解をいただいたというふうに受け止めていたんですけれども、結果的にそこの最後の確認が不十分であったという部分は、我々としても反省せざるを得ない部分だと思いますし」
札幌市教育委員会は、組織的な対応が不十分だったなどとして、女子生徒が小学６年生の時の当時の校長を減給１カ月の懲戒処分としたほか、当時の担任ら７人を文書訓告などの処分にしました。
１４日に公表された新たな報告書を受けて、女子生徒の両親がコメントを出しました。
「なぜ最初からこのように公表しなかったのでしょうか。娘が受けたいじめの内容は本当にひどい内容でした。娘のＳＯＳのサインも学校に無視され続けました。このようなことは二度と起きてほしくない、二度と起きないようにするべきです」
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