「肉の突撃といわれる」“意図的な激戦地送り”を逃れるためロシアから少数民族 数千人が“国外脱出”か【news23】|TBS NEWS DIG

ロシアによるウクライナ侵攻が長期化する中、ロシアの少数民族が相次いで国外に脱出していることがわかりました。その理由は“激戦地に送られるのを避けるため”ロシアで何が起きているのでしょうか?

■ロシアの戦死者 モスクワ出身より少数民族が約4倍多い

ウクライナのゼレンスキー大統領は6日、「1週間でロシア軍が65種類のミサイルと、178機のドローンを攻撃に使用した」と発表。その多くを撃墜に成功しているとしました。

また、ロシアが一方的に併合したウクライナ南部のクリミアとへルソン州を結ぶ橋が6日、ウクライナ軍の攻撃を受けて損傷したと、へルソン州の親ロシア派トップが明らかにしました。

長期化するロシアによるウクライナ侵攻。
各地で激しい戦闘が行われていますが、この「激戦地での戦闘」についてロシアではこう言われているといいます。

ロシアの少数民族 ブリヤート人 ボリスさん(47)
「前線での戦闘は人が殺されて肉になるので、“肉の突撃”といわれています」

「肉の突撃」。さらに…

ボリスさん
「ロシア政府は少数民族を大切に思っていないので、前線に投入しているのです」 

ボリスさんは、ロシアでモンゴルと国境を接する少数民族のブリヤート共和国出身です。

ロシアには、モンゴル系、トルコ系など、180以上の民族がくらしていますが、人口の8割以上はロシア系です。

ただ、ロシアの独立系メディアによると、今回の侵攻での戦死者は、ブリヤート出身は856人、モスクワ出身は229人となっており、モスクワ出身の約4倍が戦死しているのです。

ボリスさん
「モスクワ在住のロシア人を戦争に行かせていないようなものだ。人種差別です」

■“部分的動員”に少数民族・ボリスさんは出国を決意

さらに、強引な動員も行われていると主張します。きっかけは2022年9月。

ロシア・プーチン大統領
「部分的動員に関する大統領令に署名した」

ロシア政府が兵力を補充するため軍隊経験のある一般市民などを招集する「部分的動員」を発表したことでした。

ボリスさん
「人々が強制的に戦争に連れて行かれていると聞きました。自分や家族のことを思うと怖くなりました」

戦争に加担したくないという思いから、ボリスさんはロシアからの出国を決意し、家族と共に隣のモンゴルへと逃れました。

こうしたロシアから逃れたブリヤート人は、数千人にものぼっているとされています。

ロシア・プーチン大統領(5月)
「国中が英雄を支援するために結集し、誰もが協力する準備が出来ている」

兵士たちを「英雄」と強調して、愛国ムードを高めようとするプーチン大統領。
また、ロシア国防省も宣伝動画を作るなどして、契約軍人の募集を積極化していますが、ボリスさんは…

ボリスさん  
「プーチン大統領はプロパガンダに莫大な資金を割いて国民の大半を騙しています。この戦争はプーチン大統領が権力を維持するために始めたものです」

プーチン大統領の権力を維持するため、少数民族が犠牲になっている現状に、ボリスさんは声を上げ続けたいと話します。

ボリスさん
「兵士たちは戦うモチベーションがないんです。兵役に行った人が騙されて契約を結ばされ、戦争に送られる場合があるのです。ウクライナでの戦争を終わらせて欲しいです」

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