渋谷区 「同性カップル」に証明書 申請開始

渋谷区が男性同士や女性同士の同性カップルを、結婚に相当する「パートナーシップ」と認める証明書の申請受け付けがきょうから始まりました。全国の自治体で初めての取り組みです。
 この証明書は性同一性障がいなどの性的な少数者=性的マイノリティーの人権を尊重しようと、ことし3月に成立した区の条例に基づくものです。対象は区内に住む20歳以上の同性カップルで、来月5日から順次発行されます。渋谷区役所にはけさ、早速証明書を申請するカップルが訪れ「この日を楽しみにしていたので本当にうれしい。渋谷区のいろいろなところで『私たちは家族です』と証明書を持ち歩いて、私たちを家族として扱ってもらえたらいいなと期待している」と喜びを語りました。区などによりますと、同性カップルに対しては病院での面会や、家を借りる時に家族に限られることを理由に断られるなど、生活する上での問題があったということです。条例では病院や不動産業者に対し、証明書を持つカップルを夫婦と同等に扱うよう求め、是正勧告などに従わない場合は事業者名を公表するとしています。
 区議会議員時代から3年にわたり性的マイノリティーの課題に取り組んできた長谷部区長は、社会の意識改革につながってほしいとして、会見で「証明書の発行によって、性的マイノリティーの課題について風穴が開いたと思う」と発行の目的を話しています。
 一方、世田谷区でも来月5日から同性カップルの「宣誓」を受け付けることになっています。20歳以上の同性カップルが宣誓書を提出すれば、区が宣誓を証明する受領書を発行します。渋谷区とは異なり、事業者への強制力はないということです。世田谷区の保坂区長は今月23日の会見で「多様性を認める社会に一歩でも近づいていこうということ。全国の自治体にもこれから波及していくものと予想している」と述べています。
 2つの区で始まる新たな取り組みに、他の自治体の動きも注目されます。

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