4歳娘“中毒死”両親逮捕まで1年弱 検出された“2つの薬品”購入履歴も【スーパーJチャンネル】(2024年2月14日)

 東京・台東区で4歳の娘を殺害したとして両親が逮捕された事件で新たな情報です。捜査関係者への取材で、リビングで娘が発見された時の詳細が分かってきました。

■4歳娘“中毒死”両親を逮捕

 約1年越しの捜査。14日に動きがありました。殺人の疑いで逮捕された台東区で会社を経営する細谷健一容疑者(43)。そして、妻の志保容疑者(37)。当時、4歳の次女・美輝ちゃんに有害な薬品を飲ませ、中毒死させたとみられています。

 親が実の娘に薬品を…。一体、家族に何があったのでしょうか。

 東京・浅草でホテル経営を行っていた夫の健一容疑者。台東区内のマンションに妻と長男、長女、そして亡くなった美輝ちゃんの5人で暮らしていたといいます。家族の評判は…。

細谷健一容疑者と小学校の同級生
「(健一容疑者は)怒鳴ったり大声出したりとかいうイメージが強い。笑顔とか笑ったりする感じもまるっきりない」

健一容疑者の父と取引のあった業者
「(Q.近所づきあいは?)ないと思いますね、彼(健一容疑者)は。目の前に車が止まっていて、駐車違反の切符が3枚ぐらいベタベタ貼られていた。彼が乗ったり出入りしてたんで、変なやつだなと」

■警察署入りを容疑者“抵抗”

 かたや、妻は…。浅草署に入るように促す捜査員。志保容疑者は車から降りようとしません。10分経ってようやく、車椅子に乗せられて抱きかかえられながら署に入りました。理由は分かりませんが、自宅を出る時はしっかり歩いていました。

 志保容疑者について、こんな話もあります。

近隣住民
「(以前)ぼや騒ぎあった。それ夜かな。奥さんが精神的に波があるから、子どもの面倒を見ていない。ほとんど見ていないと聞きました」

 児童相談所は以前から夫婦げんかによる心理的虐待歴があるとして、2019年には3人の子どもを保護しています。

■リビングで何が?発見時の詳細判明

 そして去年3月、事件が起きました。捜査関係者によりますと、健一容疑者から通報があったといいます。

細谷健一容疑者
「娘が息をしていない」

 自宅では次女の美輝ちゃんが意識のない状態でリビングの床に仰向けに倒れていたといいます。上半身は裸でおむつ姿。健一容疑者が心臓マッサージをしていたそうです。

■検出された“2つの薬品”購入履歴も

 美輝ちゃんは搬送された病院で死亡。司法解剖の結果、2つの薬物が検出されました。向精神薬の「オランザピン」と工業用の薬品「エチレングリコール」です。

大川こども&内科クリニック 大川洋二理事長
「(エチレングリコールは)車の冬季に冷却水を凍らせないための不凍液。(味は)甘いとは記載されている」

 エチレングリコールは摂取すると腎臓の機能が低下する恐れがあるといいます。そこに「オランザピン」が合わさると…。

大川洋二理事長
「腎不全で薬物のクリアランス。尿中に排泄(はいせつ)することができず、結果的に致死量まで上がってしまう」

 警視庁は事件の可能性を視野に夫婦を捜査したところ、1年ほど前から2つの薬品をスマートフォンで複数回購入した履歴が見つかったといいます。

 去年8月、自宅を家宅捜索した時には少量のオランザピンが見つかっています。この時、夫婦は容疑を否認していたといいます。

近隣住民
「(警察が)まず最初来た時が、ごみ置き場のところに薬剤が入ったような瓶とか捨てられているのを見たことありますかっていうのと、大きい物音とかしませんでしたかっていうのを聞かれました」

 そして、逮捕に至ったのは事件発生から11カ月が過ぎた今月14日。なぜ、これほどの月日がかかったのでしょうか。

元警視庁捜査1課理事官 副島雅彦氏
「これは密室で行われた犯罪で、ひょっとしたら父親だけが犯行を犯して、母親は知らない。またはその逆。これを2人一緒にやったんだという共犯の立証。共犯の立証をどうやってやっていたかということに時間がかかる」

 警視庁は美輝ちゃんが2つの薬物を誤まって飲んだとは考えられないと判断し、夫婦を殺人容疑で逮捕しました。

副島雅彦氏
「唯一あるのは、薬が残っているということです、体内に。これを基にして犯行を立証していかなければいけないので、これはもう本当に難しい事件だと思います」

 警察の調べに対し、夫の健一容疑者は容疑を否認。妻の志保容疑者は黙秘しています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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