【トラブル増加】「旅行予約サイト」に注意喚起…相談は2倍

旅行予約サイトに関するトラブルが増えているとして、国民生活センターが注意喚起しています。昨年度の相談は2021年度の約2倍です。千葉県の貸別荘ではオープン前に予約サイトに無断掲載され、記載の住所には施設がなかったというトラブルがありました。

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■出発直前までチケット届かず…困惑

20日、都内で「旅行予約サイト」を使っているか尋ねました。

「料金とか口コミとか駅からどれくらいとか、一気に見られるから使っています」「今日もホテル(の予約)とりました!」

行動制限がなくなり、行きやすくなった旅行。ネットだと手軽に予約ができるとの声が聞かれる一方で、困惑した経験があるという人もいます。

航空券をネット予約した人は「(飛行機の)予約をしてチケット代払ったのに、チケットが送られてこないことがありました。電話も2~3回して…。ギリギリ(出発の)前日か前々日に(チケットが)送られてきました」と振り返ります。

■「ネット予約」で相次ぐ相談事例

こうした中、国民生活センターは20日、ネット予約でのトラブルに注意を呼びかけました。同センターによると、昨年度のネット予約に関する相談は4488件で、2021年度の2306件から約2倍に増加しています。

「予約した航空券が欠航になったが全額返金されない」(20代)、「1週間前に申し出たのにキャンセル料が宿泊料の100%と言われた」(40代)、「予約サイトにメールしても毎回『24時間以内に返答する』という返信のみ」(60代)といった相談が相次いでいます。

国民生活センターは、旅行予約サイトを利用する際は運営事業者の情報や、キャンセルの条件などを自分自身でよく確認するよう呼びかけています。

■無断掲載で…オープン前に客から電話

8月にオープンしたばかりの千葉・一宮町の貸別荘では、あるトラブルが起きていました。

貸別荘のオーナー
「8月14日に私の携帯に(客から)『場所が分からない』という電話がかかってきました。私たちは8月17日にオープンですから、これはおかしいなと」

連絡をしてきた客が使ったというのは、旅行予約サイト「ブッキング・ドットコム」。そこに貸別荘の写真と情報が無断で掲載されていて、オープン前にもかかわらず、既に予約ができる状態になっていました。

■「日本人がいないので対応できない」

予約した男性(21)はサイトに書いてある場所に行ってみましたが、貸別荘はありませんでした。「一面に田んぼが広がっていて、実際の住所にあったのは、人も住んでいるのか分からないような…」と現地の様子を語ります。

そこにあったのは、伸び放題の雑草に囲まれた空き家でした。近所の人によると、10年ほど前から人は住んでいないといいます。

トラブルに遭った男性
「(ブッキング・ドットコムに)連絡したんですが、『日本人がいないので対応できません』というコールセンターからの対応でした」

約半月後に、全額返金されたといいます。

ブッキング・ドットコムはNNNの取材に対し、「なぜ今回『架空のホテル』の掲載に至ったか、その経緯・理由を含め社内で調査中です」としています。
(2023年9月20日放送「news zero」より)

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