【南海トラフ】緊急地震速報最大13秒遅れる可能性も  新・観測網整備のため

南海トラフ巨大地震に備えて海底に設置されている地震・津波観測監視システムで25日から約1か月間作業がおこなわれる影響で、緊急地震速報の発表が最大で13秒遅れる可能性があるということです。

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南海トラフの海域で発生する地震に備えて、高知県沖から宮崎県の日向灘にかけての海底では、防災科学技術研究所が新たに「南海トラフ海底地震津波観測網(N-net)」の整備を進めています。

防災科学技術研究所によりますと、この「N-net」を新設する作業は、すでに和歌山県の潮岬沖から高知県の室戸岬沖の海底に設置されている地震・津波観測監視システム「DONET2」の全ての観測点を停止して行うということです。

作業期間についてはきょうから来月20日までの約1か月間としていますが、海の状況によっては12月4日までずれ込む可能性があるとしています。

一方、気象庁は「DONET2」から得られるデータを緊急地震速報や津波情報の発表に活用していますが、作業による観測点停止にともなって、仮に潮岬沖から室戸岬の沖合周辺を震源とする地震が発生した場合、緊急地震速報の発表が平常時より最大で13秒遅れる可能性があるということです。ただ、津波警報や地震情報の発表には、ほかの観測点のデータを使うため影響はないということです。

防災科学技術研究所は南海トラフ巨大地震に備えて「DONET1」「DONET2」という2つの観測網を運用しています。地震計や水圧計などの機器が海底ケーブルに接続されていて、海溝型の地震や津波を直接検知できるよう24時間、観測データを取得し気象庁や研究機関などに送られています。
(2023年10月25日放送)

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