食べて救急搬送される人が相次いだ、いわゆる“大麻グミ”の問題。21日に厚生労働省の専門家会議の審議が開かれ、HHCHを指定薬物にすることが了承されました。22日に正式に公布され、来月2日に施行される見通しです。それ以降は、所持や使用、流通が禁じられます。
ただ、指定薬物になるといっても、販売店にとっては、もう慣れたことだといいます。
HHCH製品販売店オーナー:「いつ規制されるか分からない状況で売っているので。(Q.大量に在庫を抱えることはない)そうですね。前までは原料を直接仕入れとか海外からやっていたけど、こういったことが何回もあって、原料を大量に捨ててきた。そこからは輸入している国内業者から分けて仕入れるようにしている」
大麻の有害成分に似せた合成化合物といえば、去年3月にHHCが、今年8月にTHCHが指定薬物とされたばかり。構造の似た化合物は無数にあります。これまで規制のたびに別の物質が市場にあふれました。
HHCH製品販売店オーナー:「(Q.規制を繰り返していくと、危ないものが出てくるかもしれない?)そうですね。高濃度でいきなり出しちゃうような。ネットの会社とかは、恐らく出てくるかなと思う。(Q.次の成分、考えているものはある?)実はあります。きょう言えないですけど。それでも販売するかどうか分かりません。私がというより、業界が考えているものはあるはず」
麻薬取締部は、21日も全国各地の販売店に立ち入り検査を行いました。北は北海道から南は沖縄まで。愛知では、取材していた店に偶然、立ち入り検査が入りました。
店員:「いま取材中なので」
麻薬取締部:「責任者の方いらっしゃいます?名前とか営業時間書いて」
店員:「書かないといけないですか」
麻薬取締部:「拒否すると罰則があります」
店員:「どういう罰則ですか」
突然の立ち入り検査に、戸惑いながらも
書類を記入します。
麻薬取締部:「HHCHはありますか?」
店員:「あります。この辺ですね」
麻薬取締部:「どこですか。これで全部?」
店員:「HHCHでないものもあります。クッキーです。リキッドですね」
麻薬取締部:「HHCHばっかりだね。これ在庫は」
店員:「裏にもあります」
麻薬取締部:「きょうはHHCHの関係で来ました。HHCH製品の検査命令を出しに来ました。検査命令と同時に販売停止命令が出る」
店員:「パッケージを変えて、名前を変えればいいんでしょ」
麻薬取締部:「ダメです。後で説明します。検査命令かけて同時に販売停止命令が出ます。検査結果が出るまで販売はできない」
店員:「検査結果はいつ出ますか」
麻薬取締部:「それは分からない」
ただ、そのグミを製造している会社も、HHCHそのものを作っているわけではありません。
グミ製造販売会社『WWE』松本大輔社長:「(Q.HHCHをどのように仕入れている?)厚生労働省の許可を得て輸入した、国内の原料を販売している業者から購入している」
HHCHを海外から輸入している会社の1つを訪ねました。
HHCHを輸入する会社:「原料は液体状で、アメリカから輸入していた。HHCHは大麻取締法などで規制されている物質からつくるため、日本では製造できない。年間の売り上げは6000万円ほどあった」
この会社によると、HHCHは運送会社の規約変更で7月から輸入できなくなり、在庫はもうなくなってしまったといいます。
厚労省は、今後も似た成分を含む化合物が流通する恐れがあるとして、それらを包括的に規制することも検討しています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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