宝塚“劇団員急死”調査発表 いじめ・パワハラ確認できず 遺族側の主張と食い違い

劇団員の女性が急死した問題で、宝塚歌劇団が、14日午後4時ごろから会見を行っている。

調査では、「いじめやパワハラは確認できなかった」と発表した。

2023年9月、宝塚歌劇団の宙組に所属する25歳の女性団員が転落死した問題で、歌劇団が会見し、外部の調査チームがまとめた報告書の内容と再発防止策について説明した。

宝塚歌劇団 理事長・木場健之氏「このたびの宙組の急逝につきまして、ご遺族の皆さまには大切なご家族を守れなかったこと、心より深くおわび申し上げます。今後も、ご遺族の皆さまに誠心誠意対応してまいる所存であります。また宝塚ファンの皆さま、ならびに関係者の皆さまに、多大なるご心配とご迷惑をおかけしておりますこと深くおわび申し上げます」

会見に臨んだ木場健之理事長は、神妙な面持ちで謝罪した。

宝塚歌劇団 理事・制作部長 井塲睦之氏「故人は令和3年8月14日、ロッカー室で、宙組劇団員Aから髪形の指導を受けていたところ、Aが故人の前髪をヘアアイロンで巻こうとした際、故人の額にヘアアイロンが当たり 故人は額にやけどを負った。同日故人は、劇団診療所に行き、塗り薬を塗ってもらった。劇団診療所の看護師によると、当時、故人のやけどを見たが、痕には残らない程度のやけどと思われた。ヘアアイロンでやけどをすることは劇団内では日常的にあることであり、記録は残していないとのことであった。翌日に撮影された写真からは、故人の額に小指の第1関節から茶色の傷ができていたことが確認できる。故人は傷痕が残るか心配していたが、幸いにも傷は残らなかった。ヘアアイロンの件を目撃したほかの劇団員はいなかった。劇団員へのヒアリングでは、LINEでのやりとりについても、提供を受けられた範囲で確認したが、故人が参加しているLINEグループや個別チャットにおいて、ハラスメントに該当するようなやりとりは見当たらず、遺族からもそのような情報提供はなく、個人へのLINEでのいじめやハラスメントという事実は確認できなかった。またそのほか、故人に対するいじめやハラスメントも確認できなかった」

宝塚歌劇団 理事長・木場健之氏「故人との契約はタレント契約、業務委託契約ではありますが、当団の作品に出演し、当団の施設内で当団の作品のために稽古をする以上は、健康面に関する管理や配慮をもっとすべきであった。そういう点で、安全配慮義務を十分に果たせていなかったと深く反省しております。そして、ハラスメントやいじめについて、今回の報告書の中では、17ページに記載がありますように、故人に対するいじめやハラスメントは確認できなかったとされており、例えば、『うそつき野郎』、『やる気がない』といった発言の有無については、すべて伝聞情報であり、実際にそのような発言があったことは確認されておりません。ただ、うそをついていないか何度も聞いていた、といった状況は確認されており、先ほども言いましたとおり、過密なスケジュールにより追い詰められていた状況の中で、上級生から下級生への指導が、公演を安全に務めるうえで必要なものであったとはいえ、それらが時間的に近接、重複して起きたことで、故人にとっては大きな心理的負荷になったものと十分に考えられます。従いまして、ご遺族のお気持ちをしっかりと受け止めたうえで、誠心誠意向き合い対応させていただく所存でございます。その責任の重さにかんがみ、私は、宝塚歌劇団理事長の職を12月1日をもって辞任いたします」

FNNプライムオンライン
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