大分県別府市で大学生2人が死傷したひき逃げ事件で遺族などが21日、道路交通法違反で重要指名手配されている男を殺人容疑などで刑事告訴しました。
――亡くなった大学生の父親
「当初から言ってきたが、これは殺人であってただのひき逃げじゃないと。凶器を車に変えただけでこれは完全な殺人だとずっと主張してきた」
この事件は去年6月、別府市野口原の交差点でバイクに乗っていた大学生2人が車に追突され死傷したものです。
警察庁は今月、現場から逃走した八田与一容疑者を道路交通法違反のひき逃げの疑いで重要指名手配しました。
道路交通法違反での指定は全国で初めてです。
こうした中、21日、亡くなった大学生の父親や遺族を支援している別府願う会のメンバーなどが別府警察署と県警本部を訪れ八田容疑者を殺人と殺人未遂の容疑で刑事告訴しました。
事件前に容疑者と被害者との間でトラブルが起きていて告訴状では「八田容疑者が故意にはねて殺した可能性が高い」などと訴えていて容疑を切り替えるよう求めています。
また、インターネットなどで集めた殺人容疑などを適用するよう求める5万人以上の署名も合わせて提出しています。
別府署は21日付で告訴状を受理しました。
――亡くなった大学生の父親
「容疑者の逮捕がない限りは、わたしの気持ちも全然落ち着きませんし、今後一層大分県警には頑張ってほしいなという気持ちでいっぱい」
――一緒に被害にあった大学生の父親
「1人の未来ある希望ある人生を本人の身勝手な行動によって奪ってしまったという、こういう人間は殺人罪として取り扱うべきだと思っている」
道路交通法違反のひき逃げは時効が7年ですが殺人罪に時効はありません。
県警は「引き続き総力を挙げて捜査していく」としています。
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