【ハワイ・マウイ島山火事】避難後初めてラハイナの街へ入った住民は…

山火事の被害が拡大するハワイ・マウイ島――。NNNのカメラが、壊滅的な被害を受けた街の姿を捉えました。

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日本時間14日午後2時頃、壊滅的な被害を受けた繁華街「ラハイナ」に住む女性とともに、現地に向かいました。

さおりアーノルドさん
「わ~ちょっと無理無理! 何これ?」

夫と息子と暮らす、さおりアーノルドさんは避難して以来、初めて「ラハイナ」の街に向かいました。目の前に広がったのは、住み慣れた場所の、変わり果てた姿です。街の中心部にある自宅は、山火事で跡形もなく焼失していました。

さおりさん
「わ~ちょっと、これは」

自宅は被害が甚大なエリアにあるため、近くまでたどりつくことはできず……。近所に住む友人と、高台から自宅周辺の様子を確認することになりました。

さおりさん
「うわ~これは、もうちょっと……」

友人
「あの日、すごい風だったじゃない?」

さおりさん
「すごかった、前の晩から」

友人
「歩けないくらいの風で……」

さおりさん
「歩けないくらいの風だった」

友人
「火の粉の中、死ぬと思って…… もうダメかもと思ったの、ほんとに」

今は、近づくことができない自宅……。しかし、さおりさんは、どうしても自宅に帰って捜したいものがありました。

さおりさん
「私、実は3年前に18歳のこどもを病気で亡くしていて、その子のなにも持ってきてあげられなかったことが、すごい後悔だったんですよね」
「彼の遺品が何もないと思って。燃えちゃうと思ってなかったので、家が……。それがすごいショックだったんです」

自宅に帰ることができたら真っ先に、“亡くなった長男の遺品を捜したい”と話しました。

   ◇

12日、ハワイ・マウイ島の海辺で住民の19歳の少年が撮影した映像には、炎から逃れようと海へ入る人々の様子が収められていました。

男性
「とんでもないことだ」

布で、鼻や口を覆いながら、人々がつかっているのは海――。
その奥には、燃えさかる炎が見えます。迫る山火事から逃れるため、少年は家族とともに、命からがら海に飛び込んだといいます。

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8日にマウイ島で発生した大規模な山火事は、瞬く間に住宅地をのみこみました。

繁華街、ラハイナは鮮やかな青い海のそばにあり、グルメやショッピングを楽しめる人気の観光地として知られています。

しかし、木々も建物も焼け、街からは“色”が消えてしまっていました。

記者
「ここラハイナに来ています。まだ少し焦げたにおいがしています。そして火は、あちらの山の向こうから飛んできたのだと思います。海のほうにずっと燃え広がっていった痕(あと)が見てとれます」

ハワイ州知事によると、炎は1分間に約1.6キロメートルという、すさまじい速さで燃え広がったといいます。

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旅行者でにぎわうはずの空港の近くにも、住む場所を失った人などが身を寄せていました。

友人3人と車で避難していた男性
「車は焼け、友人は亡くなりました。海の中にも、亡くなった人がいました」

地元当局によると、これまでに確認された死者は96人で、今後さらに増える見込みです。
(2023年8月14日放送「news every.」より)

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