「国民はプーチン大統領がコントロールできていないと知った」反乱のプリゴジン氏が“消息不明”に… 政権への影響は?【news23】|TBS NEWS DIG

反乱を起こした民間軍事会社「ワグネル」創設者・プリゴジン氏。一転して、モスクワへの進軍を停止させました。背景には何があったのでしょうか。そして、今後のプーチン政権への影響は。

■“反乱”のプリゴジン氏、所在不明に…

6月24日、ロシア南部ロストフ州の町から撤収する、民間軍事会社ワグネル。

市民のコール
「ワグネル!ワグネル!」

市民
「健康を祈っています。あなたはライオンだ」

集まった市民の呼びかけに応じる男性。『ワグネル』創設者、プリゴジン氏です。ただ、撤収時の映像を最後に、所在不明に…

撤収から約45時間、頻繁に更新していたSNSが途絶えています。

プリゴジン氏の広報担当者
「皆さんによろしくと言っており、連絡ができるようになれば質問に答えるだろう」

週末、一気に緊張が高まったロシア国内。

プリゴジン氏(23日公開音声)
「これは軍事クーデターではなく“正義の行進”だ」

アメリカの戦争研究所は、『この進軍でロシア軍の兵士13人が死亡した』としています。

ロストフ市民
「とても怖かったです。進軍が終わって家族全員が喜びました」

ワグネル プリゴジン氏
「参謀総長とショイグ(国防相)に来てもらいたい。彼らが来ない限り、我々はここにとどまり、ロストフを封鎖してモスクワに向かう」

『モスクワに向かう』とまで述べたプリゴジン氏。

この数時間後、プーチン大統領は緊急演説を行いました。

ロシア プーチン大統領
「反乱を起こしたものは、ロシアを裏切った。その責任を負うことになる」

ワグネルの動きを“反乱”として、鎮圧する意思を示しました。

■『軍事施設を占領した』から一転、“収束”へ…何があった?

元々は“プーチン大統領の料理人”と呼ばれ、20年来の盟友とされるプリゴジン氏ですが、ロシア国防省と、対立を深めてきました。

ワグネル プリゴジン氏(先月)
「ショイグ(国防相)!ゲラシモフ(参謀総長)!弾薬はどこにあるんだ!」

反乱のきっかけとみられるのが、国防省が6月10日、志願兵部隊に対し国防省と契約をするよう命令を出したこと。これに、プリゴジン氏は反発していました。

プリゴジン氏(6月11日公開音声)
「ショイグ(国防省)とは、いかなる契約も結ばない」

さらに23日には…

ワグネル プリゴジン氏
「国防省は国民と大統領を騙そうとしている。特別軍事作戦は全く異なる理由で開始された」

ウクライナ侵攻そのものをめぐるプーチン政権の主張も“否定”。

その後、ロストフ州に入り、『軍事施設を占領した』と発表しましたが、事態は一転、収束しました。何があったのか。

防衛省 防衛研究所 兵頭慎治氏
「自らが盾突くような言動をしたとしても、最終的にプーチン大統領は、自分を切り捨てることはできないだろうという、思い込みがあったと思います。持ちつ持たれつの関係できたにもかかわらず、プーチン大統領の裏切り者という発言は、事実上、切り捨てられるということを意味したわけですよね。これ以上、軍事行動を取ったとしても、プリゴジン氏は得るものがないと判断をしたんだと思います」

26日、ロシア国防省が公開した動画には、ショイグ氏が軍を視察する様子が…
反乱後、初めての姿です。ただ映像に音声はなく、詳細は不明です。

ベラルーシ大統領府は、ルカシェンコ大統領がプリゴジン氏と協議し、進軍をやめることで合意したと明らかにしました。

ロシアの大統領報道官によると、『プリゴジン氏の刑事事件は取り下げられ、ベラルーシに向かうだろう』ということです。

防衛省 防衛研究所 兵頭慎治氏
「ルカシェンコ大統領も、プリゴジン氏とは20年近い関係を持ってきたんだろうと思います。 今回、ルカシェンコ大統領が仲介したので、プリゴジン氏もそれを受け入れることができた」

ロシア国民は今回の反乱をどう受け止めたのでしょうか?

モスクワ市民
「(プリゴジンは)ばか野郎だ。戦争に参加していながらロシア軍と戦うなんて」

ロストフ州の住民
「ワグネルは正しい。彼らは命をかけている。公正さが必要だ」

ウクライナ国内でも受け止めを聞いてみました。

ウクライナ国民
「プリゴジンも同じ犯罪者だが、反乱は喜ばしい。戦争が早く終わるかもしれないし、ロシアは国内の問題に取り組むと思います」

またゼレンスキー大統領は、今回の反乱について、アメリカのバイデン大統領と電話会談。『プーチン政権の弱さが露呈した』と話しました。

ウクライナ ゼレンスキー大統領
「ロシアの侵略が長引けば長引くほど、ロシア自体の劣化はさらに進む」

■専門家「暗殺という選択肢もあり得るのでは」

今回、プリゴジン氏がベラルーシに出国するという形で、早期の収束をはかったロシア。

これまで強気な姿勢を貫いてきたプーチン氏にしては、“寛大な措置”にも見えますが、今後、政権への影響はあるのでしょうか?

笹川平和財団 畔蒜泰助 主任研究員
「プーチン大統領に対する権威、強いリーダーという神話に傷が付いたのは間違いない。一方で、国内における政治的なリスクは、彼自…(https://newsdig.tbs.co.jp/list/article?id=jnn-20230627-6093729)

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