首なし遺体事件 29歳娘とその父親 逮捕 頭部は捜索中… 「証拠隠滅」の可能性

北海道・札幌市のホテルで首を切断された男性の遺体が見つかった事件で、29歳の女と父親で医師の男が逮捕された。

親子は、なぜ残忍な犯行に及んだのだろうか。

謎多き事件の舞台となったのは、札幌市の歓楽街ススキノ。

7月2日、ホテルの2階の客室で、首を切断された男性の遺体が見つかった事件。

遺体発見から3週間余りがたった24日、急転直下の逮捕劇となった。

北海道警の会見「本日、被疑者2名を逮捕したので発表します。被疑者Aは、札幌市厚別区厚別南2丁目、職業不詳・田村瑠奈29歳。逮捕日時は本年7月24日午前9時14分。逮捕場所は被疑者方。逮捕罪名は死体損壊、死体領得、死体遺棄罪となります」

逮捕された容疑者はもう1人。
瑠奈容疑者の父親。

北海道警の会見「被疑者Bは、札幌市厚別区厚別南2丁目、医師・田村修59歳。逮捕日時は本年7月24日午前8時37分。逮捕場所は、札幌市厚別区大谷地東2丁目。逮捕罪名は死体損壊、死体領得、死体遺棄罪となります」

死体遺棄などの疑いで逮捕されたのは、札幌市に住む田村瑠奈容疑者(29)と父親で医師の田村修容疑者(59)。

北海道警の会見「被疑者両名は共謀のうえ、令和5年7月1日深夜から翌日2日にかけ、札幌市中央区に所在するホテルの一室において、刃物様の凶器を用いて被害者の頸部(けいぶ)を切断したうえ、離断した頭部を領得し、不詳の場所まで運搬したというものでございます」

さらに、現場から持ち去られたとみられる被害者の頭部は、捜索中としている。

医師である父親と娘の残忍な犯行。
2人はどんな関係だったのだろうか。

死体遺棄などの疑いで逮捕された容疑者の自宅はブルーシートで覆われ、中をうかがうことはできない。

田村容疑者の一家は、夫婦と娘の3人暮らし。

近所との付き合いは、あまりなかったという。

田村容疑者親子と殺害された男性は、どのような関係だったのだろうか。

これまでに明らかになっている被害男性の行動。

遺体発見前日の7月1日、男性は家族に行き先を伝えないまま恵庭市の自宅から車で札幌市へ。

立ち寄ったのはディスコだった。

きらびやかな照明の下、音楽に合わせて踊る男女。

男性は、7月1日の午後4時から午後10時まで1人でディスコイベントに参加していた。

その後、別の人物と合流。

午後10時50分、イベント会場からおよそ300メートル離れたホテルに2人で入室する。

すると、翌2日未明に「先に出る」という連絡がフロントに入る。

男性とホテルに入った人物は、2日午前2時ごろに1人でホテルを出る。

近くの防犯カメラの映像では、ホテルを出たあと、いったん南へ向かい、およそ180メートル進むとなぜかUターン。

再びホテルの前に戻り、今度は西側に歩いていった。

男性と一緒にいた人物は小柄な体格で、女性のような衣服を身に着け、つばの大きい帽子を目深にかぶっていた。

さらに、大型のスーツケースを引いてホテルから立ち去った。

警察は、防犯カメラ映像などから、瑠奈容疑者が関与した可能性が強いとみて捜査。

容疑が固まったため、逮捕に至った。

一方で、現場から持ち去られたとみられる被害者の頭部はまだ見つかっておらず、警察が捜索を続けている。

被害者の首を切断し、持ち去るというショッキングな犯行。

フジテレビの平松秀敏解説委員は、事件の発覚を遅らせる狙いがあったのではないかとみている。

フジテレビ解説委員・平松秀敏「首を切断して持ち出すということは、被害者の身元をわからなくする。事件の捜査を遅らせる、発覚を遅らせる狙いがあったのかもしれない。ただし今回はかなり猟奇的なので、強い恨みによる犯行の可能性もある。動機は今後の捜査で明らかにすべき」

警察は、2人の認否については明らかにしていない。

瑠奈容疑者が被害男性と知人関係にあったとみて、両者の間にトラブルがなかったか調べている。

FNNプライムオンライン
https://www.fnn.jp/

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