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石川県珠洲市で震度6強の揺れを観測した今回の地震。
震源地の石川県能登地方は、ここ数年地震活動が活発になっています。
なぜ地震活動が活発化しているのか?そして、今後の注意点は?
東京大学地震研究所の佐竹健治 教授に聞きました。
Q1.
現地では土砂崩れや住宅の倒壊が相次いでいる。映像からどんな地震だったと言える?
A.
規模が大きな地震で、震度6強という非常に大きな揺れがあったということがわかる。内陸でマグニチュード6.5という地震だと、この程度の災害は想定されるので、想定どおりの被害が起きているということが言えると思う。逆に言うと、このような被害がまだ見つかっていないところでも起きている可能性がある。
Q2.
石川県能登地方は、ここ数年、地震活動が活発になっている。今回の地震はこれまでと何が違う?
A.
ここでは数年前から、「群発地震」というような地震が発生してきた。ただ、これまでの最大の地震は、去年(2022年)起きたマグニチュード5.4の地震だった。今回はマグニチュードが6.5で、これはひとまわり大きな地震だったということが最大の特徴だ。マグニチュードが1違うとエネルギーは約30倍違うので、これまでよりひとまわり大きな地震が起きたことになる。
Q3.
今後、さらにこうした揺れが起きる可能性を考えておいたほうがいいのか?
A.マグニチュード6.5の地震が起きると、そのあとこの地震によってさらにこれまでより大きな地震が発生する可能性がある。1週間ぐらいは、同様の揺れが発生する可能性がある。ただ、普通の地震と違って、これまでもずっと地震が続いてきたところなので、さらに地震活動が長く続く可能性があるのではないかと思う。
Q4.
政府の地震調査委員会は、この地域での地震活動の活発化に「流体の移動が関与している可能性がある」とする評価をまとめている。今回の地震も、このメカニズムに関係していると考えられる?
A.
一連の地震活動は流体が影響していると考えられる。さらに詳しく見ると、一連の活動の中では、南の方から北の方に、深い方から浅い方に地震が移動してきているという事実がある。今回はいちばん浅いところで最大の地震が起きたと言えるのではないか。
Q5.
今後、どんなことに注意すればいいか?
A.
ひとつは斜面が弱くなっているところでは、今後、雨が降ると地すべり(などの土砂災害)が起きる可能性がある。それから、建物も今回の揺れによって弱くなっている。今回、完全に崩壊しなくても今後の揺れでさらに崩壊する可能性があることに気をつけてほしい。今夜に限らず、今後1週間程度は安全な場所で過ごしてほしい。
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