政府は13日朝、北朝鮮からのミサイルが落下する恐れがあるとして、北海道を対象にJアラートを発出。その後、情報を訂正しました。この騒動を巡って政府が当初、北海道の陸地に落下する恐れもあると推定していたことが新たに分かりました。
■北朝鮮ミサイル“Jアラート訂正”
朝、村上春樹さんの新作を求めて書店に並んだ人たちに掛けられたのは意外な一言でした。
警備員:「開店…途中なんですけど、アラートが鳴りましたので」
Jアラートが鳴ったということで開店時間よりも早めて、屋内への退避も兼ねて書店が開きました。続々と避難も兼ねてということでしょうか、店内に入っていきます。
午前7時55分、北朝鮮のミサイルが北海道周辺に落下する恐れがあるとしてJアラートが発出されたのです。
通勤のピーク時に鉄道やバスなどの交通機関が運行を見合わせることになりましたが…。
岸田総理大臣:「北朝鮮が弾道ミサイルを発射しました。そして弾道ミサイルは、我が国領域内に落下していないことは確認をしています」
政府は午前8時20分ごろ、北海道やその周辺への落下の可能性がなくなったとして、Jアラートを訂正しました。また、その数分前には海上保安庁がミサイルの可能性のあるものはすでに落下したと発表しています。
■ミサイル後33分でJアラート
政府によりますと、北朝鮮の弾道ミサイルとみられるものが発射されたのは午前7時22分ごろ。Jアラートが出されたのは、その33分後です。「落下の可能性がなくなった」と訂正を出したのは発射から約1時間経ってからでした。
政府が直近でJアラートを出したのは去年11月。発出後には「太平洋へ通過したとみられる」と伝えていましたが、この時も。
浜田防衛大臣:「ミサイルは日本列島を越えず、日本海上空にて消失したことが確認されましたので訂正します」
今回は何が起きたのでしょうか。
松野官房長官:「探知の直後、この北海道周辺に落下する可能性のあるものはレーダーから消失していましたが、限られた探知の情報の中でシステムがそうした航跡を生成したため、国民の皆様の安全を最優先する観点からJアラートを発出したものです」
この発射直後の情報に基づき、ミサイルが落下すると推定されていたのは北海道周辺の領海だけではありません。政府関係者によりますと、北海道の陸地に落下する恐れもあると推定していたといいます。自衛隊のトップ・吉田統合幕僚長によりますと、日本の領域内へ落下が予測されたのは初めてです。
総理官邸担当・澤井尚子記者:「今回のミサイルですが、変則軌道で途中で軌道が変わった可能性もあります。政府は『領域に落下する可能性が1%でもあればアラートを出すべき』との立場ですが、『あまりにお粗末だった』とこぼす関係者もいます。発射から33分も経過してアラートが出されたわけですが、政府関係者は『あれが最速だった』と話しています」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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