「山手線止めてんだぞ」。激怒するJR東日本の駅員の動画がSNS上で拡散され物議を醸しています。渋谷駅の山手線ホームで財布を落とした乗客が“緊急停止ボタン”を押したことに端を発していますが、このボタンはどういう時に押すものなのでしょうか?
■駅員激怒「山手線止めてんだぞ」渋谷駅トラブル動画拡散
駅員
「なんだその態度は。山手線止めてんだぞ」
激高するJR東日本の駅員。これは7月4日午後8時ごろ、渋谷駅の山手線のホームで撮影され、SNS上に投稿された映像の言葉です。駅員はなぜここまで怒っているのでしょうか?
乗客
「なんでお金取ってくれないんですか?」
駅員
「お前が落としたんだろ!」
乗客
「だからなんで取ってくれないんですか?」
駅員
「そういう態度なんだよ。とってくださいって態度じゃねえだろ」
乗客
「お願いしているじゃないですか、ずっと」
駅員
「お願いする態度か!!」
JR東日本によりますと、動画を撮影した乗客とみられる男性が線路をのぞき込んだり、降りようとするそぶりを見せたりしていたといいます。
「危険な行為」とみて複数の駅員が乗客のところに駆けつけ、制止したといいます。駅員は注意した上で話を聞くと・・・
乗客
「財布を線路に落とした。拾って欲しい」
実際、線路上には財布が落ちていたといいます。そして改めて駅員が話を聞こうとすると、乗客は突然ホームに設置されている「非常停止ボタン」を押したというのです。
その後、この映像は撮影されました。駅員は撮影をやめてほしいと伝えていたそうです。
駅員
「取ってもらおうって態度じゃねえだろう」
乗客
「すいません。取って下さい、本当に。4万円も財布から出てたんですよ」
駅員
「高くついちゃってるぞ、これ。(電車)止めてんだからよ」
別の駅員
「電車とめてるんですよ。皆さんに迷惑かかってるんです」
乗客
「だからしょうがないじゃないですか。お金落ちちゃったんですから」
駅員
「こんだけの人に迷惑かかってんだよ」
乗客
「なんでとってくれないんですか、ずっと5分以上も」
■「非常停止ボタン」正しい使い方は?今回の財布はNG
非常停止ボタンが押されたことで、山手線は緊急停止しました。
JR東日本によりますと、非常停止ボタンは列車の運行に支障をきたす重い荷物などや危険物が落ちた場合は躊躇せず押して大丈夫ですが、今回の財布は運行に支障はなく、ボタンを押す状況ではなかったといいます。
また、山手線など運行本数の多い列車のホームでの落し物は、安全上、拾い上げるのが終電後になるケースもあるそうです。
駅員
「とりあえず交番行くからな、待っとけ」
乗客
「なんで交番行くんすか」
駅員
「なんでだよ、よく考えてみろ、電車止まってんだよ」
乗客
「取ってくれないからじゃないですか」
駅員
「そういう態度何とかせいや」
乗客
「なんで僕交番行かないといけないんですか」
駅員
「当たり前だろ。電車止めてるんだよ」
駅員は警察に通報し、警察官が乗客を連れていったといいます。
■専門家「起きてしまった損害に賠償という責任の可能性」
今回のトラブルについて専門家は、“乗客が賠償責任を問われる可能性もある”と指摘します。
レイ法律事務所 舟橋和宏弁護士
「財布を落とした、という運行に支障がないだろうということで電車の運行を止めてしまった。それによって起きてしまった損害について、賠償という責任を課される可能性はある」
このトラブルの影響で、山手線1本が2分遅れたそうです。
駅員
「山手線止めてんだよ!!!」
駅員
「今日は帰れねえからな、悪いけど警察行くから。今日は帰れねえから、事情聴取長げえから」
乗客
「なんでですか」
駅員
「なんでじゃねえよ!」
駅員
「いいから、待ってろ」
乗客
「なんでですか」
駅員
「ゆっくりやろうぜ」
JR東日本は取材に対し、「乗客の危険な行動については強く制止する対応もありえる」とする一方、今回のトラブルについては・・・
JR東日本
「駅員の言葉遣いは適切ではないと考えています。お詫びさせていただきたい」
とコメントしています。
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