ワクチン予約 電話のリダイヤルを続けたら…通話料の高額請求!? 「HBCもんすけ調査隊」2021年9月29日放送

(森田アナウンサー)
視聴者の疑問や悩み、暮らしの中のハテナを調査する「もんすけ調査隊」です。きょうのテーマはこちら!
新型コロナウイルスワクチンの集団接種を自治体に申し込むときの電話料金について、もんすけ調査隊に、怒りの投稿が届きました。

(女性(49))
「本当にもう頭にきたというかやるせないというか、請求額見るたびにガックリする」

投稿を寄せたのは、札幌に住む49歳の女性です。
憤るのは、スマートフォンの通話料について。
ことし5月分は200円、6月分は120円だったのが、7月分は、なんと9000円を超えていたのです。

7月に女性が電話をかけた相手は、札幌市のワクチン接種予約センターでした。
一体、何があったのでしょうか。

(札幌市の担当部長 7月13日)
「ファイザー製ワクチンの配送を見合わせる」

7月、ファイザー製ワクチンの供給不足から札幌市は、医療機関へのワクチンの分配を停止します。

女性の母親が2回目の接種予約をしていた、かかりつけの病院にも、ワクチンは供給されませんでした。
母親は、病院から、2回目は集団接種会場で受けることになるので、札幌市の予約センターに電話するよう言われました。

女性は母親の代わりに、急いで予約センターに電話しました。
しかし…

(音声ガイダンス 取材に基づく再現)
『お電話ありがとうございます。こちらは札幌市新型コロナウィルスワクチン接種予約センターです。ただいま電話が大変込み合っております。順番にお繋ぎ致しますので、しばらくお待ちください』

(女性(49))
「アナウンスが流れたら、切ってはリダイヤル、切ってはリダイヤルで、ずっとかけていた」

女性の通話履歴です。
7月16日午後0時35分11秒、35分43秒、36分1秒…と、数十秒おきに発信履歴が続いています。
女性は、予約時間が終わる午後6時まで、そして翌日も電話をかけ続けましたが、なかなかオペレーターにつながりません。
そんな女性を、待ち受けていたのは…

母親のワクチン接種を予約しようと、センターに何時間も電話をかけ続けた女性。
ふと、ある疑問がよぎりました。

(女性(49))
「『ただいま大変混み合っております』というアナウンスが流れると通話時間がカウントされ始めたので、通話料がかかるのかなと思って」

女性が耳にしていた音声ガイダンスは、札幌市の予約センターから流れていたものでした。
つまり、オペレーターにつながっていなくても、1通話ごとに22円の通話料がかかっていたのです。

後日、通話履歴を数えると、予約センターにかけた有料通話の回数は2日間で417回。
通話料の合計は9174円に上っていました。

(女性(49))
「せっかく母がワクチンを打てると思ってそれを勝手に予約断られて(こちらの)要望も果たさないのに金だけとられる。怒りとあきれと、本当、なんてことしてくれたんだという感じ」

こうした状況を、札幌市はどう受け止めているのでしょうか。
「もんすけ調査隊」の取材に対し、札幌市は文書で回答しました。

(札幌市保健福祉局 ワクチン接種担当部 調整担当課長)
「ガイダンスの冒頭部分だけを聞いて電話を切り、かけ直すのは、想定していないかけ方で、結果的に多額になったと思われます」

つまり、何度もかけ直すことはぜずに、オペレーターにつながるまで待ち続けていれば、高額な請求にはならなかった、と説明します。

(女性(49))
「最初から『順番にお繋ぎしております』(というガイダンス)にすれば誤って切ることはなかった」

通信政策に詳しい、神奈川大学の関口博正教授は、そもそも通話が集中する状況に、問題があると指摘します。

(神奈川大学経営学部 関口博正教授(通信政策))
「行政側の住民に対するサービスの気配り目配りが十分に至っていなかった。通話元の住民を区分けして(電話)番号の末尾とか様々な工夫があると思うが、かける時間帯を区分して通話の集中を分散させるような試みも必要だったかもしれない」

こうした指摘に、札幌市は…

(札幌市保健福祉局 ワクチン接種担当部 調整担当課長)
「電話番号末尾や居住区という条件を付した場合、公平性の観点から順序設定が難しいこと、また、委託しているコールセンターの設備的にも対応が難しいところです。接種を希望される方々の労力を軽減するような方法について、今後検討してまいります」

女性は2日目の電話で予約できましたが、はね上がった通話料は泣き寝入りするしかないそうです。

(森田アナウンサー)
札幌市のワクチン接種予約センターでは、この方の場合はガイダンスを聞くだけで1回22円の通話料金がかかっていて、女性はそれが重なって高額な請求がきたということです。

(グッチー)
神奈川大学の関口教授が話していたが、気配り・目配り・心配りが担当者にあればよかったですね。
ガイダンスが流れるシステムではなくて、つながらないのであれば「話し中」の状態でいいのではないでしょうか。
ガイダンスが流れるとしても、「待つ間も通話料がかかる」というコメントが欲しかったですね。

(堀アナウンサー)
ガイダンスが有料だと知らずに待っていて、30分とか待っていたら、その分料金がかかるかもしれません。その仕組みがわかるような説明がないと混乱するでしょう。

(グッチー)
そもそも、自身の通話料金プランを把握しておくことも必要ですね。

(堀アナウンサー・森田アナウンサー)
最近はSNSを使って通話をする人も多いので、通話に金がかかるという意識がない人も多いかもしれません。

(森田アナウンサー)
電話をかける側がトラブルを防ぐ方法もあります。
通信政策に詳しい、神奈川大学の関口教授は、スマートフォンや携帯電話で電話をかける場合に、各携帯会社で用意されている「5分以内の国内通話無料」の追加プランを勧めています。
関口教授は、ワクチンなどの予約をする前に加入し、予約が終わったら解約する方法もあると話していました。
ただ、0570から始まる「ナビダイヤル」は対象外です。

今回投稿を寄せた女性も、通話料金がかかっていることに気付いたあとで、このプランに加入していました。
もし気づかないままだったら請求はもっと高額になっていた可能性もあると思います。

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