20日からやってくる今シーズン“最強寒波”。北日本を中心に猛吹雪となる恐れがあります。そのなかで「積雪量日本一の街」とも言われる山形県の西川町では大雪に慣れた住民も驚く事態が起きていました。
事故を起こしたダンプカーを3人掛かりで押しています。札幌市では19日朝、スリップしたワゴン車とダンプカーが衝突する事故が発生。さらに別の場所でも事故を起こした車は雪にタイヤを取られて動けません。
寒波が来る前にすでにスリップ事故が多発した北海道。20日は大寒(だいかん)、その名にふさわしいほどの今シーズン“最強寒波”がやってきます。北日本では家から出るのが危険なほどの大雪や猛吹雪となる恐れもあります。寒波を前に北海道では…。
旭川市内から来た人:「(市内でも江丹別は)別次元かな。寒いの苦手だからつらい」
19日朝、マイナス23.3℃を観測した北海道旭川市の江丹別では、いくつもの自然現象が同時に発生しました。キラキラと光る「ダイヤモンドダスト」。そこに太陽が当たり、「サンピラー現象」が発生。川には水蒸気の結晶「フロストフラワー」まで。
観光客でにぎわう北海道小樽市。そのそばでは、大雪への備えが始まっています。住宅街を走る大量の雪を積んだトラック。向かったのは意外な場所でした。
海を漂う雪の塊。市内の海に面した雪捨て場には、雪を積んだトラックが続々と訪れています。そして、海面を見てみると捨てられた雪で覆われてしまってます。トラックが次々と雪を海にドボン。19日はトラック40台から50台で一斉に雪を捨てていました。急ぐ理由は…。
作業員:「(Q.また明日から寒気が)またあるみたいですね。そのために解けるように今投げている」
住宅街には、これまでかいた雪が大量にたまっています。20日、再びやってくる大雪。その前に今、住宅街にたまっている雪をトラックで運び、海に捨ててしまわないといけません。
除雪を請け負う佐々木創建・武川大輔さん:「天気予報は皆、毎日確認していますね。確実に雪が降るぞってなれば、あす4時出勤だ」
団地では住民でお金を出し合って、排雪を業者に頼んでいます。ワンシーズンに掛かる費用は100万円。
除雪を依頼した住民:「すごく多いです。1月に排雪するのは初めて」「(Q.また今週末から寒くなるが)先ほど業者さんに話したが、また排雪しないとダメかもしれないねと言われました」
北海道三大夜景の一つ、小樽市の「天狗山」。
観光客:「世界のどこにもない絶景」「もっと降るのは良いことよ。雪の写真が撮れるから」
ただ、運営する側は、20日の天気にやきもき…。
小樽天狗山ロープウェースキー場・佐藤文昭副部長:「西方面の風が吹くと影響が大きくなる。その風には弱い」
ロープウェーは風はもちろん、雪がロープに付着すると脱輪する可能性があるということです。
小樽天狗山ロープウェースキー場・佐藤文昭副部長:「気温が低い時の雪は軽いので問題ない。ただ気温が高い時の雪は、雪がロープに付着することがあるので要注意」
20日の小樽では雪の降り始めは気温が高い可能性があります。
20日からやってくる、今シーズン最強寒波。北海道よりもっと雪の多い場所はどうなるのでしょうか。「積雪量隠れ日本一」の街を取材しました。そこでは、大雪に慣れた住民も驚く事態が起きていました。
うず高く積もった雪の壁に囲まれた山形県西川町の「志津地区」。「積雪量隠れ日本一」と呼ばれています。その積雪量は…。
清水屋旅館・今野信秋さん:「きょうで3メートル26センチぐらいですね」
19日、気象庁の観測で、一番雪が積もっているのは青森県の酸ケ湯で、2メートル19センチ。それを大幅に超えています。標識に手が届きそうなほど雪が積もったこの場所、もともとは道路です。スキーヤーもその下を颯爽(さっそう)と滑っていきます。隠れた豪雪地帯の西川町志津地区。知恵をしぼり、雪対策しています。
清水屋旅館・今野信秋さん:「玄関はこの入り口、小さくなってますけど。冬ですと全部囲っちゃうんですよ。雪囲いやらないと(雪が)うちの中まで入っていくんで、それ片付けるのがすごい大変」
雪に押されて窓ガラスが割れるほど積もる場合もあるため、雪囲いは必須だそうです。“日本一雪深い町”と呼ばれる西川町。
清水屋旅館・今野信秋さん:「今年は12月、1月と湿った雪が多かった。気温高いです、今年は」
例年とは違い「湿った重たい雪」だと言います。その影響からか、木が倒れる事態に…。
清水屋旅館・今野信秋さん:「木もだいぶ老朽化している。雪が乗って折れた。湿った雪が積もり重なって」「(Q.寒波への不安は?)常に大雪には慣れてるのでどのくらい降るか。降ったら対応するだけで。雪と戦っていくしかない」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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