札幌市のアパートで、殺傷能力の高い「HMTD」と呼ばれる爆発物が見つかった事件。
一部はプラスチックの容器に入れられ、爆発の危険が非常に高い状態で保管されていたことがわかりました。
武器等製造法違反や、爆発物取締罰則違反などの疑いで、1月12日追送検された札幌市白石区の無職、諏訪博宣被告(29)。
諏訪被告は2022年4月から7月ごろ、自宅アパートの一室で銃を製造したほか、殺傷能力の高い「HMTD」と呼ばれる爆発物を所持した疑いが持たれています。
2022年10月に諏訪被告は、黒色火薬約316グラムを所持した疑いで逮捕されていましたが、警察が捜索した際にこんなやりとりがあったとみられています。
諏訪 被告:「危ないです」
捜査員:「これ何?」
諏訪 被告:「HMTDです」
沼田 海征 記者:「警察の家宅捜索で捜査員が爆発物にふれようとしたところ、男は慌てて危ないですと止めたということです」
警察によりますと、自宅からは鉄パイプなどでできた自作の銃のほか、台所の下とリビングテーブルの上に高性能爆薬「HMTD」が見つかりました。
一部はプラスチックの容器に入れられ、爆発の危険が非常に高い状態で住民が一時避難する事態となりました。
「HMTD」の危険性について、テロ対策に詳しい専門家はー
公共政策調査会研究センター 板橋 功 センター長:「爆発物としては威力が高い。製造方法がネット上で拡散しており、製造に使う物質が比較的、量販店とか薬局などで容易に入手できる」
テロ行為などでも使用されるという「HMTD」。
所持容疑での摘発は、北海道内で初めてだといいます。
警察の調べに諏訪被告はー
諏訪 被告:「最初は自殺目的で作っていたが、作っているうちに自己顕示欲、優越感が満たされて楽しくなった」
これまでの調べで警察は、諏訪被告自らがホームセンターなどで材料を購入し、「HMTD」を製造したとみています。
公共政策調査会研究センター 板橋 功 センター長:「警察が薬局、量販店などを丹念に回って怪しい人物が爆発物の製造に使える物質や薬品を購入する際には、気を付けてほしいと不審な人物や大量に購入する人が通報してほしいと(呼びかけている)」
専門家によりますと、現状では銃や爆発物の製造を防ぐ有効な手段は無いということで、対策が急がれます。
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