虚空の迷宮 聖飢魔Ⅱ SEIKIMA II

以前”モザイクの LOVE MAZE”を上げた時やがてアニメの主題歌を手掛けますと記しました。この曲の事です。聖Ⅱが移籍した当時のBMGビクターはビクター音楽産業と云う会社の系列でした。ビクター音楽産業はキングレコードと並んでアニメ制作に旺盛な会社であり、その系列会社所属になった聖Ⅱがアニソンを手掛けるのは逃れられない必然です。「MAZE☆爆熱時空」と云うオタク向けの深夜アニメのオープニングになります。所謂ラノベ原作のアニメ化ですね。主人公の声優にセーラームーンの月野うさぎ・エヴァンゲリオンの葛城ミサトを演じられた三石琴乃さん。カードキャプターさくらの主人公木之本桜を演じられた丹下桜さんが(註;さくらの放映はこの翌年)共演される非常に贅沢な座組で、当時かなりの話題を呼んだ作品です。キャラクターデザインも可愛らしく魅力的で期待値も高く毎週楽しみに観てたのですが一切憶えてません(笑)。ですからこの曲の詞が作品内容をちゃんと準(なぞら)えて書かれたモノかどうかも判別出来ないという弊害に見舞われています。誠実な閣下の事、しっかり作品世界を踏まえた作詞作業をされてるのでしょう。「バンドの停滞」に苛まれ苦境に立たされずーーーーっとそういう胸中を謳った曲まみれだったので気のせいか、この曲のこの詞は随分と気が軽くなります(凄い皮肉ですが…)。デーさん自身の苦しみは一旦忘れ、タイアップのお仕事やらなきゃという、ある意味「息抜き」の様な詞に聞こえます。原作側から渡された資料を熟読し作品に没入し世界観を自らの知見と感性で表す。至って健全で至極通常の創作をされた事が窺える出来になってるんです。正直言うと、この曲自体はそれ程刺さらなかったんですが、当時の閣下の胸中を踏まえると少しは心の曇りを晴らして軽くする一助にはなったのかなぁと今なら思えるのです。

作詞デーモン小暮閣下、作曲エース清水長官。

長官もアニソンと云う条件を相当意識、留意されたのでしょう。自身が持ち得るあらんばかりのキャッチーさを総動員、一切の出し惜しみする事なくコンポーズなさってます。“Stainless Night”を遙かに凌ぐポップでキャッチーなメロディ、アレンジです。

powered by Auto Youtube Summarize

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事