【アメリカ・ペロシ議長台湾“訪問”か】中国軍が周辺で“軍事的圧力”

アメリカのペロシ下院議長が2日夜、台湾を訪れると報じられる中、中国軍の動きが活発化しています。中国軍の戦闘機が2日朝、台湾との中間線に接近した他、艦船が周辺海域に集まるなど、緊張が高まっています。

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1日、中国軍がSNS上に映像を公開しました。台湾海峡を管轄する東部戦区が行った軍事演習とされています。映像には陸海空軍のさまざまな兵器が登場。ミサイルなどで目標を破壊し、動画の最後には「侵略してきた敵をすべて葬る」というメッセージが表示されました。今、中国軍は、台湾周辺での活動を活発化させています。その理由とみられているのが、アメリカのペロシ下院議長です。

現在、アジア歴訪中ですが、日本時間の2日夜にも、台湾を訪問するとみられているのです。

中国政府は、台湾訪問を強く牽制しました。

中国外務省の会見(2日午後)
「(アメリカが)中国の度重なる抗議を無視し、無謀な行動をとれば、中国のいかなる対抗措置も正当なものとなる」

台湾の対岸にある福建省では、実弾を使った対空射撃訓練を行うなど軍事的圧力を強めています。また、ロイター通信は、中国と台湾の中間線付近で、中国の軍用機や艦船の活動が確認されたと速報しています。

これまでにも、アメリカの議員の台湾訪問はありましたが――

中国・台湾関係に詳しい東京外国語大学・小笠原欣幸教授
「今回は(ペロシ氏が)議長ということで、台湾への関与のレベルが上がったと。ここで大きく、くぎを刺しておこうと」

ホワイトハウスの担当者はアメリカの台湾政策に変更はないと繰り返し述べ、中国側に自制するよう求めています。

アメリカ カービー戦略広報調整官
「今後、台湾海峡に向けたミサイル発射など、さらなる軍事的挑発を行う可能性がある」

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活発な軍事的な動きは、沖縄県に展開するアメリカ軍でもみられました。

先週末、戦闘機などに空中で給油を行う空中給油機が嘉手納基地に9機も飛来。また、空母ロナルド・レーガンに所属する輸送機が頻繁に離着陸を行っていることから、周辺の海域にアメリカの空母などが展開している可能性もあります。

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日本にも影響が及ぶ可能性もある、米中のにらみ合い。中国・台湾関係に詳しい東京外国語大学の小笠原教授は「決して弱腰であるとみられないように、大きなパフォーマンスで警告をしてくる。一方で、それが本当の、米中の軍事的な対立にまで発展しないように十分制御して動いてくると私は見ています」と分析しています。
(2022年8月2日放送「news every.」より)

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