毎日ニュースNo.304 射撃で遺体収容(昭和35年)

死の岩場といわれる谷川岳一の倉沢ツイタテの岩壁で、宙吊りのまま死亡した横浜蝸牛山岳会のリーダー野中さんと服部さんの遺体収容は、山の友人たちの手も届かず、ついに銃撃で射落されることになりました。ザイルをめがけて自衛隊のカービン銃、ライフル銃、そして機関銃が猛然と火を吐き、岩砕が飛び散る世界の山岳史にも珍しい作業です。命中ー350mの宙で迷った二つの遺体は、何回もバウンドしながら谷底に堕ちてゆきました。

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