半世紀前、約100人が死傷した銃乱射事件の実行犯の一人、岡本公三容疑者。現在も国際手配中の容疑者の今の姿をANNのカメラが捉えました。
3人の若者は、どんな世界を夢見たのか・・・。
50年前、イスラエルのテルアビブ近郊の空港で3人の日本人が自動小銃を無差別に乱射し、居合わせた乗客ら26人を殺害。
実行犯3人は、のちに「日本赤軍」と呼ばれる武装組織のメンバーでした。
3人のうち2人は、その場で死亡。唯一生き残ったのが当時24歳だった岡本公三容疑者です。
亡命先のレバノンで今月30日、74歳になった岡本容疑者の姿をカメラが捉えました。
国際手配中の岡本容疑者。警視庁は現在の岡本容疑者の想像図も作成。行方を追っていました。
公の場に姿を見せた国際手配中の岡本公三容疑者。訪ねたのは50年前、自ら起こした事件で死亡した仲間の墓です。
岡本容疑者には、PFLP(パレスチナ人民解放戦線)の幹部も付き添いました。
PFLPレバノン支部トップ、アブドエルアール氏:「コウゾウオカモトはシンボルです。パレスチナのために遠く離れた日本からやってきたラスト・サムライです」
50年前、岡本容疑者らが起こしたテルアビブ空港乱射事件・・・。
学生運動に端を発する彼らの活動はイスラエルに抑圧されるパレスチナへの共感へと結び付きました。
参加者:「彼(岡本容疑者)は、青春と人生をパレスチナの大義に捧げてくれた」
しかし・・・。
革命という目的のためなら、人の自由や命を奪うこともいとわない新左翼運動は次第に一般市民の共感を失い、自壊していきます。
先日、20年の刑期を終えて出所した日本赤軍の重信房子元最高幹部。
彼女は50年前の武装闘争をどのように位置付けているのか・・・。
日本赤軍・重信房子元最高幹部:「もう半世紀前になりましたけれど、自分たちの戦闘を第一にしたことによって、見ず知らずの無辜(むこ)の人たちに対しても被害を与えたことがありました。そのことについては古い時代とはいえ、この機会におわびします」
しかし、同時に・・・。
日本赤軍・重信房子元最高幹部:「一言最後に付け加えたいのは、警察情報そういうものだけを鵜呑(うの)みにしないで、テロリストと言われる人がいれば、なぜその人がテロリストと言われるのか、言っている人の意図をよく読み取って頂きたい」
警視庁が作った動画では、7人の加齢による容貌の変化を加味した想像図を作成。岡本公三容疑者の70歳前後のイメージです。
岡本容疑者は事件後、イスラエルで終身刑の判決を受けて13年間服役。
1985年に捕虜交換によって出所して以来、PFLPの保護のもと、レバノンで生活しています。
一方、今も国際手配の対象というのが日本の警察当局の立場です。
公安担当・冨田和裕記者:「釈放のタイミングで日本国内の法律にのっとり日本で逮捕状が出ている。ただレバノンにずっと亡命しているため、いまだに身柄が引き渡されずレバノンに支援者に囲まれて生活している」
出所した重信元最高幹部は岡本容疑者の扱いについて、こう述べています。
重信元最高幹部の手記:「彼(岡本容疑者)はイスラエルの軍事法廷による終身刑を受けて、13年服役し社会に戻りました。日本政府の指名手配は取り下げられるべきだと思います」
公安担当・冨田和裕記者:「重信元最高幹部の影響力、カリスマ性を利用して活動を大きくしていく人が現れるのではないかと当局も警戒している」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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