ウクライナ最大の激戦地マリウポリ。JNNは、ロシアに実効支配されている市内中心部の映像を独自入手。現地の人々が今どのように暮らしているのか詳しい情報がない中、貴重な映像です。
■実効支配進むマリウポリに溢れる“Z”マーク…人々の生活は
5月10日に撮影されたウクライナ、マリウポリの映像には、破壊された街の中で日常生活を送る住民たちの姿が映っていました。
屋根に刺さったロケット弾を取ろうとしている男性は…
男性:
中がどうなっているのかわからない。ロケット弾が飛んできたよ。
スーパーマーケットだった建物には人だかりができています。看板の1文字目がロシア軍によるウクライナ侵攻を支持するシンボル、「Z」につけ替えられていました。
現場を仕切る男性のベストには、“双頭の鷲”、ロシアの国章がみえます。
この日は、ロシア側による、月に1度の配給日でした。
配給担当者:
缶詰や穀物、砂糖、小麦粉、石鹸などです。300人~400人が並びます
マリウポリ市民:
(配給だけでは)家族には足りません。お金がない人はどうやって生きていけるのでしょうか。平和、電気、水、ガス、すべてが
足りていません。
「Z」のマークがついた給水車にも多くの人が押し寄せています。マリウポリは、ロシア側の実効支配が進んでいることがわかります。
取材中に出会った一人の男性。80歳のパンダジさんは、破壊された家に、妻と二人で暮らしています。
パンダジさん:
全部壊されちゃったんだよ。ちょっと待ってね。
古い紙を燃やして、暖を取り、お湯を沸かしています。
妻・イヴァンカさん:
給水の水は苦くて、飲食には適しません。身体を洗うために使っています。
厳しい状況の中でも互いに支え合いながら暮らす二人。今回の侵攻について話が及ぶと…
記者:
ロシアの特別軍事作戦をどう思いますか?
質問に対し、うつむいて視線をそらす妻。パンダジさんは「だだ平和を望むだけ」と答えます。
記者:
マリウポリがロシアに併合される国民投票に賛成ですか?
パンダジ:
賛成です。
妻:
私にはわからない…。
■「私は生きていますと言いたい」と話す少女 服には「Z」マークのバッジ、口ずさんだ歌は…
映像には、他にも少女の姿が映っていました。
記者:
誰かに挨拶したい?
女の子:
親戚に「私は生きています」と言いたい。
記者:
生きているって伝えたいんだね。じゃあ手を振って。
女の子:
(手を振って)生きています。
女の子がつけられているのは、“Zマーク”のバッジ。「どんな歌を知っているのか」と聞かれると、旧ソ連の戦時下で流行った歌を歌いました。
5月9日のロシアの「戦勝記念日」に合わせ、マリウポリでも集会が開かれました。
親ロシア派「ドネツク人民共和国」のトップ、プシーリン氏と並ぶのは、一方的に「新市長」を名乗るイワシュシェンコ氏です。
取りざたされているロシア編入を問う「住民投票」について聞くと、親ロシア派の立場を主張しました。
マリウポリ「新市長」イワシュシェンコ氏:
いつになるのかははっきり言えないが、共和国の住民の大多数がロシア編入を夢見ているのは確かだ。
ロシア軍により包囲されている製鉄所では今もウクライナ側による抵抗が続いています。
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