7割が「思い込みの正義感」“デジタル暴力”の矛先は遺族にも… 加害者への脅迫状も入手 池袋暴走事故をめぐる誹謗中傷の現実|TBS NEWS DIG

“デジタル暴力”と呼ばれるSNSの誹謗中傷は年々深刻化しています。東京・池袋の暴走事故をめぐる中傷の矛先は元キャリア官僚の加害者だけではなく遺族の男性にも向かっています。

松永拓也さん
「駄々こねるな。事故で妻と娘を亡くしただけだろ。死ね、消えろ、ぶっ殺すぞ。私の顔写真の上に、文言が書いてある動画がアップされて」

松永拓也さん(35)は3年前、妻の松永真菜さん(31)と長女の莉子ちゃん(3)を事故で亡くしました。

警視庁は、松永さんのツイッターに「金や反響目当てで闘っている」「天国の2人が喜ぶとでも」などと投稿したとして侮辱の疑いで愛知県の無職の男性(22)を28日、書類送検しました。

松永拓也さん
「亡くなった真菜と莉子までも侮辱された。こんなに辛いんだ、こんなに苦しいものなんだ」

松永さんは誹謗中傷を受けて自殺したプロレスラー・木村花さん(22)の母親、響子さん(45)と共に被害防止を訴えています。

「恥を知れ。恥を知れ。遺族の人は、どう思ってんのか分かってんのか」

事故の加害者で、“上級国民”と批判された元キャリア官僚・飯塚幸三受刑者、90歳。飯塚受刑者の自宅に届き、JNNが関係者から入手した数十枚の脅迫状には罵詈雑言が並び、中には、亡くなった松永真菜さんを騙るものもありました。

SNSに“老害”と投稿していた人物は取材に対し、「過ちを反省しなかったことに怒りを感じた」「“上級国民”は誹謗中傷ではない」と答えました。専門家は、投稿者のほとんどが自分の書きこみを“誹謗中傷”だと考えず、書き込む理由の7割が「思い込みの正義感」によるものだと指摘します。

国際大学 山口真一准教授
「インターネット上だと、自分と同じようにその人を攻撃している人、攻撃したいと思ってる人というのが、可視化されてるわけですよね。心理学的に言うと、『集団極性化』という現象があるんですけど、同じような意見の人とばかり接していると、人はどんどん意見が極端になっていく。リアルとネットも変わらない。相手を尊重して、投稿しないといけない」

国会では、侮辱罪の厳罰化が審議されていますが、相談窓口の設置など被害者支援体制の整備も求められています。

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