ウクライナへのドローン提供を決めた日本政府。現地では市販品も戦いに活用されていると、ウクライナ軍のドローン作戦集団の報道官が私たちに明かしました。提供したドローンが攻撃のために使われる可能性はあるのでしょうか。
■市販ドローンも戦地で活用 日本の提供で転用の懸念は
コックピットのない航空機、トルコ製ドローン「バイラクタルTB2」。ウクライナ軍が使用し、大きな戦果をあげているとされます。
ウクライナ市民
「♪バイラクタル!バイラクタル!」
あまりに活躍しているため、ウクライナ市民の間では「バイラクタル」を讃える歌まで登場しています。一方、攻撃用ドローンだけでなく、電気店で売られているようなドローンも活用されています。
アエロロズヴィドカ 報道官
「私たちはドローンの開発や製造、パイロットの教育活動を行っている」
こう話すのは、ウクライナ軍のドローン作戦集団「アエロロズヴィドカ」の報道官。素顔を隠すことを条件に取材に応じました。彼らは、独自開発したドローンで、夜間でも敵の位置を正確に把握。攻撃部隊に迅速に伝えることで戦果をあげているといいます。
アエロロズヴィドカ 報道官
「偵察用には(中国の)DJIなどのメーカー製品を使うこともある」
■日本がウクライナにドローンを提供
そんな中、岸防衛大臣が4月20日に表明したのは・・・
岸信夫 防衛大臣
「防護マスク、防護衣、ドローンをウクライナ政府に提供することとした」
防衛省などが所有する市販品のドローンを、ウクライナに提供すると発表。日本は、武器や防衛装備品の輸出を制限しているため、「あくまで情報収集用に使われるもの」だとしています。しかし、ウクライナ西部のリビウでは“攻撃用ドローン”の製作が行われていました。
ドローン製作団体の創設者
「手りゅう弾を運ぶことができるドローンが必要だ。安全なところからターゲットを破壊することができる。これは命を守るためだ」
■日本の提供で転用の懸念は?
ドローンの愛好家たちでつくられたこの団体は、市販のドローンに様々な部品を組み合わせた特注品を軍に提供しているといいます。日本が提供するドローンが改造され、攻撃に使われる恐れはないのでしょうか。
松野博一 官房長官(4月20日)
「ウクライナ側との間で締結した国際約束の中で、目的外使用されないことを確認しています」
果たして戦地でその約束は守られるのでしょうか。ウクライナ軍のドローン作戦を担う「アエロロズヴィドカ」の報道官は…。
アエロロズヴィドカ 報道官
「どんなドローンが日本から提供されるのか情報が欲しいです。私たちは攻撃のためだけでなく、偵察のためにドローンを使っているのでとても助かります」
専門家はこう指摘します。
笹川平和財団 小原凡司 上席研究員
「武器になりうるものとなれば、どのようなものでも武器になりうる。極端なことを言えば、飲料水の入っていたガラス瓶は火炎瓶として使用できる。どのような使い方をするのかは相手次第」
防衛省の幹部はドローンが攻撃に使用される可能性についてー
防衛省幹部コメント:
その可能性はないでしょう。その辺に売っている民生品のドローンなので、武器に変えたり弾薬をつけることは性能的に無理だと思う。
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