ラファール戦闘機インドネシアが韓国KF21を蹴ってラファール36機契約？【凛護隊フランス空軍解説】

2022年3月13日 2022年3月13日 6分9秒

joltwave

2021年5月28日、クロアチア軍が次期戦闘機にフランスの戦闘機ラファールの採用を決定した事が話題になりました。
　
というのも、今こそNATOメンバーとはいえ旧ユーゴスラビア圏であるクロアチアは、今も尚旧ソ連圏の兵器が多く、フランス製兵器とはほぼ無縁だったのです。
　
フランスからしても、久々となる戦闘機の新規顧客を開拓する事ができました。
　
その数か月前にもギリシャがラファールの導入を決定、さらにインドネシアも初期段階ながらラファール導入の契約を結んだと報じられるなど、ラファールの海外輸出は2020年代に入って急に伸び始めています。
　
ここ数十年は、ほぼお得意先と言ってもいい国にしか売れなかったフランスの戦闘機が、なぜ今のラファールになって売れ始めたのでしょうか？

　
今回は、そんなにラファールの近況について解説していこうと思います。

　本日のチャプターは次の通りです。

1：そもそもラファールとは

2：フランス製戦闘機の輸出事情

3：なぜ今になって？
　
4：インドネシアが韓国KF-21を蹴ってラファール導入？

では参りましょう。

【1：そもそもラファールとは】
　
ラファールの開発は、1980年代から始まりました。
　
当時は、ヨーロッパで後のユーロファイターとなる戦闘機の共同開発計画が進んでいた時期で、当初はフランスもその計画に参加していました。
　
しかし、イギリスやドイツが重量級の戦闘機を求めていたのに対し、フランスが求めていたのは軽量級の戦闘機。
　
フランスは予算などの都合からこれまで大型戦闘機の導入経験がなかった上に、今後も導入する気はなかったのです。
　
日本では「元から艦上戦闘機として使用する事も求めていた」事も軽量級を求めた理由として挙げられていますが、当時は艦上戦闘機については海外製を導入する計画が主流だったらしく、これについては後から決められたものだったようです。
　
いずれにせよ、結果としてフランスはイギリスなどと折り合いをつけられずに計画から脱退し、単独での戦闘機開発に舵を切ります。
　
こうして誕生したのがラファールなのです。

長いトライアルの末、配備は21世紀に入ってから本格化し、21世紀のフランス空軍を象徴する戦闘機となりました。
　
ラファールは西ヨーロッパ製初のフェースドアレイレーダーの採用、F-35に迫るほどのセンサーフュージョン能力など、先進的な技術を多数取り入れています。
　
さらに、本体に大きな手を加える事なくアップデートを用意に行えるように設計されている発展性も大きな特徴です。

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