強硬姿勢を崩さないロシアを止めることはできるのでしょうか。“仲介役”を期待される中国ですが、フランス、ドイツとの首脳会談で、経済制裁に否定的な考えを示しました。
■中国・習主席・・・「仲介」可能性は?
ウクライナ情勢を巡り、日本時間の8日夕方、フランスのマクロン大統領、ドイツのショルツ首相、中国の習近平主席によって、オンラインでの首脳会談が開かれました。
中国政府の発表によると、習主席は「各国の安全保障上の合理的な懸念は、重視されるべきだ」と、ロシア側への理解を示しつつも・・・。
習主席:「緊張がエスカレートしていくことを避けるべきで、双方が平和が訪れるまで交渉を保つことを促す」
フランスやドイツなど、国際社会とともに、停戦協議を支える姿勢を示しました。
「仲介」という言葉は、使わなかった中国。7日、王毅外相が「必要な時に、国際社会とともに、必要な仲介を行う」と話した内容から、一歩引いた形となりました。
また、西側諸国によるロシアへの経済制裁についても「世界の金融・エネルギーなどに打撃を与える」として、否定的な考えを示しました。
■米国“ロシア産原油”輸入禁止
各国が仲介による停戦を模索する一方で、アメリカは日本時間の9日未明、ロシアに対し、さらなる制裁に踏み切ると発表しました。
バイデン大統領:「アメリカは、ロシア経済の大動脈である石油・ガス・エネルギーの輸入を、全面的に禁じることを発表します」
ロシア産の原油を禁輸することを発表したバイデン大統領。アメリカ国内にも代償が大きいとする一方、影響を最小限に抑えるため「できる限りのことをするつもりだ」と、理解を求めました。
■“親密”安倍元総理「仲介」は?
一方、日本では、8日の国会で、「積極外交を行う日本の姿が見えない」として、政府の特使をロシアに派遣するよう、2人の名前を挙げて、野党が迫りました。
立憲民主党・羽田次郎議員:「総理在任中に、プーチン大統領との信頼関係を醸成したと評されている、安倍元総理や森元総理を特使として、ロシアに派遣するような外交努力を、日本政府として行わないのか」
安倍晋三元総理大臣は、プーチン大統領と、実に27回の首脳会談を重ねました。
安倍総理(当時):「プーチン大統領、ウラジーミル、ようこそ日本へ。日本国民を代表して、君を歓迎したいと思う」
ファーストネームで呼び合うほどの親密ぶりをアピールしていた安倍氏に、白羽の矢を立てた野党でしたが、林芳正外務大臣は、次のように話します。
林芳正外務大臣:「現時点で、特使を派遣するという考えはなく、G7をはじめとする国際社会と連携し、有効と考えられる取り組みを適切に検討・対応して参りたい」
ロシアに停戦を促すための特使を派遣することには、否定的な見解を示しました。
(「グッド!モーニング」2022年3月9日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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