ロシア・ツァーリ国

ロシア・ツァーリ国, by Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki?curid=1770779 / CC BY SA 3.0

#モスクワ・ロシア
#ロシアの歴史
#かつてロシアに存在した国家
#1547年に成立した国家・領域
#1721年に消滅した国家・領域
ロシア・ツァーリ国 Царство Русское ロシア・ツァーリ国の領域(1700年) ロシア・ツァーリ国(ロシア・ツァーリこく、ロシア語:Царство Русское)は、1547年にイヴァン4世がツァーリの称号を帯びて以後、1721年にピョートル1世がロシア帝国の建国を宣言するまで用いられていたロシア国家の公称である、とする説に基づいた名称のこと。
常識的には、統治者が東ローマ帝国の皇帝の妹と結婚したキエフ公国およびその後継国家であるウラジミール公国の後継国家は、ロシア帝国である。
このロシア帝国は、モンゴル帝国系のキプチャク汗国(金帳可汗国)への朝貢を止めてキプチャク汗国から事実上独立した1371年の後、1480年にイワン3世がモスクワ大公国を建国した際に既に「ツァーリ」(ローマの独裁者・カエサル(英語名・シーザー)の意味)の称号を用いているため、ロシア帝国の成立は一般的な説である1547年ではなく1480年であるとする説がある。
更に、キプチャク汗国に服属していたロシアの諸侯が1371年からモスクワ大公国(ロシア帝国)が正式に独立する1480年まで1世紀以上もの間貢朝をしていないことから、モスクワ大公国(ロシア帝国)の成立は1480年よりずっと昔にさかのぼる、とする説もある。
西ヨーロッパでは同国をモスクワ・ロシアまたはモスコヴィアなどと呼んだが、これらの呼称は本来、前身であるモスクワ大公国を指す国称であった。
一部の研究者たちはロシアの正式な国称が採用されず、西側諸国で「モスクワ」と呼ぶのが一般化したのは、ライバル関係にあったポーランドの政治的利害関心が原因だと指摘しているが、モスクワ・ツァーリ国家という国称はロシアの歴史家の間で頻繁に使用され、ロシア人たちにも広く認められている。
一方、日本ではこの呼び名はあまり使われておらず、単にロシアと書かれたり、モスクワ大公国、モスクワ国家、ロシア帝国と書かれることが多い。
その他、ロシア皇国、モスクワ皇国などの翻訳があるが、使用例は限定的である。
書籍や教科書ではロシア国と書かれることもある。
詳細は「ツァーリ」および「第三のローマ」を参照 16世紀までに、ロシアの統治者は強権を振るう専制的な絶対君主、「ツァーリ」(カエサル(英語名・シーザー)の意味)へと成長した。
これはのちの西ヨーロッパにおける絶対王政、イギリスのエリザベス1世(女王)や「太陽王」と呼ばれたフランスのルイ14世などより早い。
イワン3世は最後の東ローマ帝国(当時の人々は「ローマ帝国」と呼んでいた。のちの別名・ビザンティン帝国(ビザンツ帝国))の皇帝・コンスタンチヌス11世の弟の娘であるゾエ・レオロギナ(ロシア名・ソフィア)と結婚した。
その結果モスクワ大公国(ロシア帝国)は、東ローマ帝国の称号・儀式・使用語彙・現在もロシアの国章に継承されている「双頭の鷲」の紋章などを継承して、オスマン帝国に滅ぼされたばかりの東ローマ帝国の後継国家となった。
イヴァン4世の象牙の玉座 さらにロシア帝国のイヴァン4世も「ツァーリ」(皇帝)として戴冠し、キリスト教の正統派である東方教会、すなわち正教会(ハリストス教会)から、キリスト教世界の東方(東ヨーロッパ)における「唯一の皇帝」だ認められた(キリスト教の東西分裂(ギリシャとローマの分裂は1054年)。
ロシア帝国はキリスト教世界の西方(西ヨーロッパ)における「唯一の皇帝」が存在する帝国、神聖ローマ帝国(ドイツ帝国)と共に、かつてキリスト教世界の中心であったローマ帝国および神聖ローマ帝国の後継国家「第三のローマ」となった。
ツァーリの独裁権力の拡大はイヴァン4世の治世に絶頂期を迎え、彼は雷帝として歴史に名を残すことになった。
イヴァンはツァーリの地位をかつてないほどに高め、精神的に不安定な性格でありながら無制限の権力を握るという危険を冒すことになった。
知的かつ精力的な人物ではあったが、イヴァンは被害妄想や鬱病の発作に苦しめられ、その統治方針も極端な暴力によってかたを付けるタイプのものだった。
イヴァン4世がモスクワの大公の座についたのは1533年、3歳の時だった。
シュイスキー家やベリスキー家(en)などの大貴族(ボヤーレ)が摂政の座を巡って熾烈な派閥争いを繰り広げ、この状態はイヴァンが1547年にツァーリとなるまで続いた。
モスクワ国家の帝国志向を...

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