プーチン大統領は、フランスのマクロン大統領と電話会談し、「ウクライナでの軍事作戦を完遂する」と強調しました。
■“2回目”開始前から…難航予想
2回目の停戦協議は、日本時間の3日午後11時半すぎ、ポーランドとの国境に近いベラルーシ西部で始まりました。
開催場所を巡って紛糾したため、開始が遅れた模様です。
交渉が再開する時、ウクライナ側は、写真付きでツイッターを更新。譲歩しない姿勢をアピールしました。
ウクライナ大統領府長官顧問ツイッターから:「これから、ロシア代表との話し合いが始まります。主要議題は、即時停戦・休戦、そして戦地住民の避難経路確保です」
ロシアの要求とは、程遠い内容。交渉の行方は、始まる前から難航が予想されました。
■仏大統領「最悪の状況が訪れる」
日本時間3日夜、プーチン大統領とフランスのマクロン大統領が電話会談を行った際、プーチン大統領はこう述べたといいます。
プーチン大統領:「ロシア軍は、軍事作戦を完遂する。ウクライナの非軍事化と中立化だ」
非軍事化とは、ウクライナの非武装化。中立化とは、ウクライナのNATO(北大西洋条約機構)加盟を認めず、それを確約させるということです。
ウクライナには、到底のめない内容です。
また、プーチン大統領は、ウクライナ側が交渉を長引かせていると批判し、時間稼ぎをすれば、ロシア側の要求は厳しくなると警告したということです。
電話会談の後、マクロン大統領は、次のような感想を持ったと、フランス政府が発表しています。
フランス政府:「プーチン大統領の目的は、ウクライナ全土の征服であろう。マクロン大統領は、『今後、最悪の状況が訪れる』と感じた」
■“制圧後”次は「バルト三国」か
ウクライナ情勢は、風雲急を告げています。
まさに、停戦協議が行われていた最中、ゼレンスキー大統領は、国際社会に対し、危機感を訴えました。
ゼレンスキー大統領:「ウクライナが陥落すれば、次はラトビア、リトアニア、エストニアです」
ロシアがウクライナを制圧すれば、次はバルト三国にも侵攻する恐れがあると警告。欧米諸国に対し、ウクライナへの軍事支援を強化するよう訴えました。
プーチン大統領とのトップ会談を希望し、それが「この戦争を止める唯一の方法」だと説明しました。
ゼレンスキー大統領:「プーチン大統領、我々はロシアを攻撃しておらず、攻撃するつもりもない。我々に何を求めているのか? 我々の土地から出ていけ」
■“戦争継続”信念に揺らぎなし
一方のプーチン大統領は、停戦交渉の真裏で、安全保障会議を開催。ロシア政権の最高幹部が集まる、重要な意思決定機関です。
会議の冒頭、プーチン大統領は、次のように話しました。
プーチン大統領:「ウクライナでの特別軍事作戦は、計画通り、厳密に進んでいます。ロシア人とウクライナ人は一つの民族であるとの信念は、決して捨てません」
戦争継続の信念に揺らぎがないことを宣言。死亡した兵士に対しては、手厚い補償を行うことを約束しました。
プーチン大統領:「残念ながら、ロシアにも犠牲者が出ています。戦死・負傷した軍人たちの家族を助けることは、我々の責任です」
結局、2回目の停戦協議も不調に終わりました。
今回の成果として、双方は、激しい戦闘があった地域で、住民のための避難ルートを設置することで合意しました。
(「グッド!モーニング」2022年3月4日放送分より)
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