原油の高騰や、コンテナの輸送の混乱に伴う物流費の上昇などの影響で、電気代(大手10社)、ガス代(都市ガス4社)、冷凍食品、ハム・ソーセージ、食用油、すり身製品などが、今月から値上がりしています。
私たちの生活はどう変わっていくのでしょうか。経済部・平元真太郎記者に聞きます。
(Q.これから他の物価も上がっていきますか)
食品などの値上げ発表が相次いではいますが、実は身近なものの値段は、全体でみると、まだそこまで上がっていません。家庭で使うものやサービスの値動きをみる『消費者物価指数』(生鮮食品除く)は、去年12月比で+0.5%とさほど上がっていません。
一方で、企業間の取引価格を示す『企業物価指数』は、オイルショックの影響があった1980年以来の、歴史的とも言える大幅な上昇を記録しています。
これがどういうことかというと、企業同士での取引は原油高などを反映して値段が大幅に上がっているのに、私たち消費者が買うものの値段には反映されていないということが分かります。つまり、企業がまだ自分たちの利益を削ってコスト増を抱え込んでいる状況が見て取れます。
(Q.企業がコスト増を抱え込む状況が続くとどうなりますか)
それが続けば、私たちが実際に買うものの値段は上がらないということになりますが、実際には、食品会社などはもう原材料高に耐えられなくなって商品の値段を続々と上げてきています。
こうした流れは今後続くとみられます。デフレマインドとも言われ、日本人は商品の値段が安いのが当たり前になっているので、なかなか商品の価格に反映できませんが、企業努力・コストカットではもうどうしようもない段階に来ているということで、今後も値上げの波が続く可能性は高いと考えられます。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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