ロシアが、軍の一部撤収を発表する一方、ウクライナでは、「団結の日」に合わせ街中に国旗を掲げ、ロシアに屈しない姿勢を示している。
ポーランドに近い、ウクライナ西部の町・リビウ。
「16日にもロシア軍が侵攻する」との情報が流れる中、街にはためくウクライナ国旗。
ゼレンスキー大統領が、16日を「団結の日」と定めたのに合わせ、国民は国旗を掲げることで、ロシアに屈しない姿勢を示した。
街の人「昨夜は何が起きるか心配していたが無事だった。でも、五輪閉幕の20日や、その先もロシアが存在する限り、何が起きるかわからず不安が続く」
ベラルーシ、ロシア西部、クリミア半島に部隊を配置し、ウクライナを三方から包囲するロシア軍。
「部隊を一部撤収させた」とするロシア国防省は、16日も新たな映像を公開。
クリミア半島で演習を終えた部隊の戦車などが、元の駐屯地に戻る様子だとしているが、部隊の規模や、くわしい人数は明らかにしていない。
一方、「軍事侵攻の可能性は依然高い」と指摘するアメリカのバイデン大統領。
また、NATO(北大西洋条約機構)のストルテンベルグ事務総長も16日、「ロシア軍の撤収は確認できていない」としたうえで、「座って議論する用意があるというメッセージをロシアに送り続けているが、同時に、最悪な事態にも備えている」と述べた。
対するロシアのプーチン大統領は、「外交的選択肢は尽きていない」としながらも、ウクライナをNATOに加盟させないとするロシア側の要求に、アメリカなどが応じていないと、あらためて批判している。
緊迫が高まる中、ウクライナに接するポーランド東部では、アメリカ軍の追加支援部隊が続々と到着。
ウクライナとポーランドの国境近くにある空港では、大勢のアメリカ軍の兵士が活動している様子が確認できる。
ヨーロッパに派遣されたアメリカ軍の部隊は、5,000人規模に増員されるなど、予断を許さない状況が続いている。
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