【日曜安全保障】米ロ首脳会談のウラで… 安保めぐり“激しい駆け引き”

地球上の核兵器の9割以上を保有するアメリカとロシア。

16日、ジュネーブで開催された両国の首脳会談は、世界の安全保障上重要な会談だった。

その裏では、両国の激しい駆け引きや、さや当てもあったとみられる。
最新の映像で検証する。

冷戦後最悪ともいわれる関係の中、16日、バイデン政権になって初めて、米ロ首脳が対面での会談を実施。

近い将来、2国間の戦略的安定対話に着手するとの共同声明を発表した。

しかし、核軍縮協議を始めることなどで合意した裏では…。

同じ日、ロシア国防省は、12発以上の核ミサイルを発射可能な「Tu-160戦略爆撃機」が、バルト海上空でNATO(北大西洋条約機構)加盟国の「F-35戦闘機」によるスクランブルを受けた映像を公開。

あえて、ロシアが戦略核兵器を持っていることを、世界に再認識させるかのような動きを見せた。

一方、米ロをめぐっては、首脳会談のおよそ1週間前、太平洋上でロシアがアメリカ空軍の「RC-135偵察機」に対してスクランブル発進。

この偵察機は、世界で3機しかない弾道ミサイルのデータを集める「コブラボール」と呼ばれている機体。

フジテレビ・能勢伸之解説委員「コブラボールは、機体左右の小さな窓の奥に、赤外線センサーや光学センサーがある。機体の出っ張りは、試験発射されたミサイルのシグナルを受信するアンテナとも言われている。これらのデータを解析して、北朝鮮のノドン弾道ミサイルの射程が、1,300kmであることが判明したとされている」

またロシア国防省は、南シベリアで、移動式大陸間弾道ミサイル「ヤルス」の部隊が100kmを走破した訓練映像も公開。

「ヤルス」は最大射程1万1,000km、核弾頭を最大10個搭載可能で、モスクワでの軍事パレードでロシアが誇示するかのように公開したミサイル。

フジテレビ・能勢解説委員「アメリカ軍は、このロシア軍の『ヤルス』ミサイルの部隊の移動訓練を察知。新たな能力を持ったヤルスの試験発射があるかもと、コブラボールをロシアの近くにまで派遣した結果、ロシアの戦闘機にスクランブルをかけられてしまったのかもしれません。コブラボールが活動できなければ、西側に脅威となるミサイルの性能を正確に把握できなくなる可能性もある。確かに、米ロは『近い将来、2国間の戦略的安定対話に着手する』ことで合意した。しかし、一方でさや当ても続け、ロシアは、アメリカに並ぶ核兵器大国はロシアであって、中国などほかの国ではないことを見せつけているようである」

共同声明の中で、核戦争に勝者はないと表明した両首脳。

核軍縮の交渉を進めるとしながらも、軍拡を続ける中国を意識した両国の駆け引きが続くとみられる。

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