台風19号が接近しています。普段の台風とは異なる非常に危険な台風です。命を最優先に無理な外出は控えるなど厳重に警戒してください。
1959年に日本を襲った伊勢湾台風を現代風に再現しました。この台風は一時895ヘクトパスカルのスーパー台風にまで発達し、それほど勢力を落とすことなく929hPa(当時最強)で和歌山県に上陸しました。台風の右側に当たった伊勢湾では記録的な高潮が発生し、愛知県名古屋市や三重県の沿岸部を中心に壊滅的な被害となりました。
1959年9月21日午後9時、日本のはるか南の海上で台風15号が発生。その後、徐々に勢力を強め、最盛期には中心気圧895ヘクトパスカル、最大風速75m/sというスーパー台風(風速65m/s以上)にまで発達。その後も勢力をほとんど弱めることなく、猛烈な勢力を維持したまま9月26日午後6時ごろ、和歌山県潮岬付近に上陸。台風の統計がとられ始めてから最も強い勢力で上陸した台風となった。(2年後に第二室戸台風が925hPaで上陸、統計開始以前には1934年に室戸台風が911.6hPaで、1945年に枕崎台風が916.1hPaで上陸)
伊勢湾台風では夜8時前後に風のピークとなり、愛知県伊良湖で45.4m/s、兵庫県洲本で42.3m/s、名古屋で37.0m/sなどと各地で記録的な暴風となった。また、9時ごろには伊勢湾で記録的な高潮が発生し、名古屋港では潮位が3.89mに達した。この高潮は堤防を超え名古屋の市街地に流れ込み、貯木場から流出した木材などによって被害が拡大した。すさまじい水流によって木材が縦方向に転がったという目撃証言も残っている。伊勢湾台風による犠牲者は台風による被害としては史上最悪の死者4,967人、行方不明410人であった。
映画「天気の子」でも“特別警報”が発表されるシーンがありましたが、特別警報は数十年に一度しかないような大雨や暴風になると予想される時に発表されます。現在の特別警報は大雨によるものと台風によるものの2種類がありますが、台風についての基準ははこの伊勢湾台風を基準に作られ、上陸時の中心気圧が930ヘクトパスカル以下または最大風速が50m/s以上と予想された場合に発表されます。
参考資料
気象庁
http://www.jma.go.jp/jma/jma-eng/jma-center/rsmc-hp-pub-eg/besttrack.html
JTWC
https://www.metoc.navy.mil/jtwc/jtwc.html?best-tracks
デジタル台風
http://agora.ex.nii.ac.jp/digital-typhoon/summary/wnp/l/195915.html.ja
名古屋地方気象台
http://www.jma-net.go.jp/nagoya/hp/asl/vera60/isewan_20100311.pdf
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