12日、国会に現れたのは、さかなクン。
トレードマークの帽子はもちろん、そのまま。

東京海洋大学の名誉博士で客員准教授のさかなクン。

さかなクン「本日は、大変貴重なギョ(ご)機会を頂戴しまして、心よりありがとうギョ(ご)ざいます」

さかなクンは、水産資源の管理と保護がテーマの調査会に、おなじみの装いで出席。
お手製のイラストも投入し、参考人として意見を述べた。

さかなクン「このクラゲがたくさん網に入ってしまいますと、漁師さんは『あー重たくて網が上がらない!』、『どうしよう! 全然網が上がんねぇぞー!』って、上げるのも大変です。今では、ラーメンやコーヒー、さまざまなクラゲ食品もレストランで出されて大人気となっている」

得意分野とあって、まさに“水を得たさかなクン”。

実は、今回注目されたのは、トレードマークである「ハコフグ帽子」。
なんと、さかなクンに限り、特例として国会での帽子着用が認められた。

参議院や衆議院では、帽子や外とう、襟巻きなどを着用してはならないと定められていて、過去には、社会党の長谷百合子衆院議員(当時)が愛用していたベレー帽に注意が入り、脱いで議場入りした例もある。

こうした国会の不思議ルールは、ほかにも。

アントニオ猪木議員(当時)「議会に入るときはこれ、ダメなんで」

こちらもトレードマークの、アントニオ猪木氏の赤いマフラー。
国会内ではNGとされ、赤いネクタイで乗り切った。

この翌年、当時の松島法相が着用していたのは、赤いマフラーではなく、ストール?

しかし、本人はストールではなくスカーフだと主張し、物議をかもした。

あいまいな部分も多い国会ルールに、2019年は、小泉環境相がマイボトルをめぐって一石を投じた。

2019年11月、小泉環境相は「国会には、マイボトルを委員会に持って行くことも許可が必要。それをわたしは知らずに、マイボトルでコーヒーを持参して怒られたこともあった」と話していた。

そして、今回のさかなクン。
あのトレードマークについては以前、「実は、こちらはですね、帽子に見えて皮膚の一部なので。体の一部になっているんですね」と、ハコフグ帽子は体の一部と説明。

今回、特例で着用を認められたのは体の一部だからではなく、国会側が、「さかなクンの帽子は品位、礼節に欠いたものにはならない」と、なんとも柔軟な判断を示したため。

さかなクン「魚の世界にも多様性があるように、人の世界にも多様性があると思うんですけど、お認めいただけまして、本当にありがたいなという気持ち」

(2020/02/12)

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