18年前、兵庫県で小学4年の女の子が刺された事件で、別の事件で服役中の男が逮捕されました。
この男は、小学生の女の子が殺害された別の事件への関与も認めています。
この2つの未解決事件の捜査は今後進展するのでしょうか。
フードを目深にかぶり、うつむきながら連行される男。
18年前、9歳の女の子を殺害しようとした疑いで7日に逮捕された勝田州彦容疑者(45)。
2004年9月、岡山・津山市で別の小学3年生の女の子を刃物で刺して殺害した罪で2023年9月、無期懲役の判決が確定しています。
その服役中、勝田容疑者が関与を認めたのが2006年、兵庫・たつの市で起きた殺人未遂事件です。
当時小学4年生の女の子が刃物で胸などを刺され、重傷を負いました。
警察は防犯カメラに映る犯人の映像を公開するなどして情報を求めていましたが、捜査は難航していました。
しかし、2024年に入って服役中の勝田容疑者が事件への関与を認めます。
供述内容が女の子のけがや現場の状況などと矛盾がないことなどから容疑が固まったとして、7日に逮捕しました。
警察署に身柄を移される際、「フードを着用したい」と自ら申し出たという勝田容疑者。
警察の調べに対し、「女の子を刃物で刺したことに間違いない」と供述する一方、「殺すつもりはなかった」と殺意は否認しています。
事件当時、子供の安全対策に取り組んでいたたつの市の元教育長・苅尾昌典さんは、「お蔵入り、迷宮入りになるんじゃないかと心配していました。(勝田容疑者に)正直になぜしたかということを言ってもらいたい。心から謝ってもらいたい」と話しました。
さらに、17年前の未解決事件も新たな展開を見せています。
2007年10月、兵庫・加古川市で小学2年生の鵜瀬柚希ちゃんが自宅前で何者かに胸などを刺され死亡した事件。
帰宅した柚希ちゃんはいったん玄関先で出迎えた姉と話をしました。
その後、自転車を置いてから玄関に戻るまでのわずかな間に刺されたとみられます。
柚希ちゃんは搬送された際、救急隊員の「誰に刺されたか?」の問いかけに対し、「大人の男」という言葉を残していました。
しかし、犯人逮捕には至らず。
事件発生から17年が経過した10月16日には、遺族と警察官らがビラを配り情報提供を求めていました。
勝田容疑者は柚希ちゃんの事件への関与も認める供述をしているということです。
勝田容疑者は以前にも、少女を狙った犯行を繰り返していました。
2000年には兵庫・明石市で小学5年の女子児童の腹を殴ったとして逮捕。
2009年には、姫路市の路上などで6歳の女の子など5人の女性の腹を殴るなどして実刑判決を受け、4年間服役していました。
さらに出所後の2015年、姫路市で中学3年の女子生徒の腹などをナイフで刺した殺人未遂の疑いで再び逮捕。
その後、懲役10年の実刑判決を受けています。
急展開を迎えた2006年の9歳女児と2008年の柚希ちゃんの事件。
警察は勝田容疑者の本格的な取り調べを始めます。
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