【台風情報】台風10号の予想ルートは“西寄り”に?「太平洋高気圧」「偏西風」の影響 九州南部は48時間で600mmの積算雨量が予想

台風10号は、いつ・どこに上陸するのでしょうか。
川原浩揮気象予報士とともに見ていきます。

午後4時前に更新された進路予想では、奄美の東側辺りにまで進んできています。
進みが遅くなっているのが特徴ですが、ルートが更に左、西寄りになりました。

一番ピークになるのが28日(水)に「非常に強い」勢力になりますが、その勢力を維持したまま、今の予想では九州に直撃する可能性が高くなっている状況になっています。

──コースが随分変わったが、なぜこんなに変わった?
今回特に大きくルートが変わっていますが、上空の太平洋高気圧と偏西風の影響です。
台風は太平洋高気圧がいると進めない状況があり、26日(月)もまだ列島に広く太平洋高気圧が覆いかぶさっていて台風が動けない状況が続きます。
水曜日にかけ太平洋高気圧が開いていくことでルートができて進むという予想。
その時に上空の偏西風に乗っかって、一気に速度が上がっていくというような予想になりました。

──海外の予想も変わった?
アメリカの予想を見ても相当変わっていて、四国に上陸、近畿に上陸と週末にいろんな予想を出していましたが、今は九州に29日(木)の朝に近づく予想になっています。
アメリカのモデルでは、横断したあと31日(日)にUターンする予想を出しています。

──最近はすごく精度が上がっている気がするが、この数回の台風の進路予想は外れ気味では?
今回、印象的なのは、進路の予想が幅を持って振れているという感じがあり、予報円の大きさ自体は精度が上がっていて、2023年からひと回り小さくなっているんです。
予想の精度は上がっていますが、異常気象のデータが入ってきたりすると最適化されていないなど、予想が難しい状況があるのではないかと思います。

改めて影響を見ていきます。

すでに広い範囲でかなり雨が降っています。
このあと列島の上空、北側に秋雨前線が延びてくる予想になっていて、湿った空気がどんどんと入っている不安定な列島に向かって台風が来るということで、大雨の予想になっています。

まず26日の夜から27日にかけて、奄美に台風が最接近し、心配なのは動きがかなりゆっくりのため、影響が長引きそうです。
28日の夜辺りから九州の西側を一気に北上し、進路が東寄りに変わる予想になっています。
付近が大荒れになるのはもちろんですが、台風自体が強いので、引き込んでくる湿った空気はかなりの量になり、広く太平洋側も警戒していただきたいという予想になっています。

──数値も出ている?
48時間積算雨量(27日正午~29日正午まで)の予想では、九州は2日間で600mm。
これは2日間で2カ月分降るとお考え下さい。
特徴的なのは、東海や近畿など離れた場所でもかなりまとまった雨になるため、十分気を付けていただきたいと思います。

そして、心配なのが風です。
台風がすぐ近くを通ると予想されている九州の南部では、特に鹿児島で28日、最大瞬間60メートルの風が予想されていて、一部の家屋が倒壊してもおかしくない風になるため、十分に注意していただきたいと思います。

──25日、関東などでゲリラ雷雨があったが、これは台風の影響?
台風から湿った空気が入ってきている影響ももちろんありますが、もともと不安定というところに更に湿った空気という状況のため、まとまった急な雨に警戒したいところです。

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